2023年09月19日

2023年日帰旅 (番外) 混雑した駐車場

 3月の龍野への旅行では、2つ目の道の駅の駐車場が非常に混雑していました。道路から道の駅へ入ってから、大きく2つのエリアに車を駐める所があります。最初のエリアに入れようとしたところ、駐車場を出口方向に進んでいた車が向きを変えて入口を塞ぐようにとまりました。なかなか動かないので、このままではここに駐められないと判断し2つ目のエリアに移動しました。
 よく考えてみると、入口を塞いだ車はこのエリアを回ってきたものの空きがなかったので、空きができるまで入口を入った所で待とうとしていたのではないかと思われます。確実に駐めるための作戦としては最上なのですが、知らなければ入口を塞いで駐めている変な車ととらえられたでしょう。
 2つ目のエリアでも先行する車について入ったのですが、エリアはいったところすぐのところで通路を塞ぐようにしてとまってしまいました。後続の車もいるので完全に身動きがとれなくなりました。前の車はでようとしている車があるので、それがでた後入れやすいように通り過ぎたところで止まって待とうとしたようです。出ようとしていた車が動いて空きができてからバックで駐車しました。いきなり後退してきたのにはびっくりしました。
 このエリアでは結局、奧近くで同じようにでようとする車があったので、同じ方法で待って空きができてから駐めることができました。この場合は、待機場所が一番奧だったので、入ってくる車に気兼ねする必要もなく、後続車は止められないというのがはっきりと見て取れる状態だったので、何をしているのかがわかりやすかったと思われます。問題になるとしたら、待機していた場所で出そうとしている車があった場合くらいでしょう。この場合でも出しやすいようにすぐに移動することができます。
 過去に見た例では、ツアーバスが高速道路のSAに入ろうとしたけれども満杯だったとことがあります。どうするのか見ているとそのままバックして、大型車駐車場エリアの入口付近まで戻りそのまま待機したということがありました。すぐにでる車があったのでそれほど待たないでバスを駐めることができました。後続もなく、一方通行だったので(バックで逆走しているが)有効な方法と考えられます。

 今津(座禅草)では、帰ってくると入口で順番待ちをする車が列を作っていました。中の状況が入口から見えれば、これでいいでしょう。次々と車が来るようでしたら、中に入って駐められないとわかって周回する車がでてくるでしょう。入口で待とうとしても、でてきた車が駐めていた車か、単にようすを見に入っただけ車なのかの区別がつきません。結局中に入って周回するしかないようです。まわっているうちに止まっている車がでようとするタイミングには行き当たらないでしょう。根来の緑花公園がこの状態でした。
 中で待機する車、でそうな車を探してまわる車が混在してくると身動きがとれなくなります。結局あきらめて駐車場から出るのにも一苦労という状態になっていました。最悪です。根来寺がこの状態でした。
 駐車場で、でそうな車の横で待つ場合どこで待てばいいのでしょうか。普通にバックで駐めていれば、出口側を開けて待つというのが普通でしょう。一度出口側でこちらに向いて待たれたことがありました。これは例外中の例外でしょう。頭から入れていれば、進行側とその反対側の両側に車がでるためのスペースが必要です。ということを考えてみると、混雑した駐車場ではバックで入れるというのがいいのでしょう。出すときに後方確認がしづらいというのもありますし、駐車幅が狭いと前部が振れるのでハンドルを切れず出し入れしにくいというのもあります。今回の旅行でも、通過しようとしているのに、だそうとしてバックしてきた車がありました。
 空いていれば気にせず頭から入れています。駐車場によっては騒音・排気ガス対策のために頭から入れるように指示しているところもあります。

 信達宿では、近くのお寺の駐車場が借りられるというので利用させてもらいました。ここは入口近くだけではなく奧にもあるという情報を見つけていたので、空き場所を探してうろうろしている車を尻目に、奥まで行って駐めました。こちら側は比較的空いていました。いったん高いところにあるお寺まで登らないといけないのが、半分ほど省略できました。
 アクセス路が狭くて長いというのが難点でした。駐めようと入っていったときにでようとする車とかち合ってしまいました。横に会館の駐車場があったのでそこに対比してみると通りぬけて予定の駐車場に入ることができました。ここでは、知っているのと知らないのでとでは大違いでした。誘導する人があればすんなりいけたのでしょう。でも関係ないお寺に頼むのはどうなんでしょう。

 ところで、車でいっぱいという場合は、どうするのが一番いいのでしょうか。ルールのようなものは来たことがありませんから、好き勝手な行動になってしまいます。誘導員がいればそれに従えたのですが、そういう状況ではありませんでした。
 ルールのようなものがあればそれに従うというのが一番です。ないのなら誰かがつくって欲しいというのが希望ですが、最もそれが周知されないと意味がありませんから、そこまで権威のある機関が作ってくれるとは期待できないでしょう。なんとかならないものでしょうか。誘導員がいればそれに従うというのが簡単なのですが。
 駐車場に入る車が列をなしているというのはどうなのでしょう。実質上道路が駐車場になっています。同乗者が買い物なら車が駐められるまでの間に用事が済んでしまうということもあります。観光地の迷惑駐車との違いがわかりません。
 最近困っているのが、ドライブスルー販売店へ入る車の列です。入口が交差点の手前にあると、信号左折待ちの渋滞との区別がつきません。一台や二台なら並んでいるとわかりますが、長くなってくると判断ができません。知っていれば回避できるのですが、知らないと時間ばかりが浪費されます。道路に並ばせない(程の待機場所を確保する)か、最後尾にも警備員を配置させて欲しいものです。

posted by ヨッシン at 00:00| 雑記

2023年03月11日

大阪府公立高校一般選抜理科(地学)の問題

 10日に大阪公立高校の一般選抜があり、学力検査問題が発表されていました。この中で、地学の問題について解答のための解説、感想などを述べます。
 問題は理科の大問4つの内の3が番目にあります。各大問は生物・物理・地学・化学の順番に作成されています。順番は異なりますが、例年のパターン通りです。各問題文は、実験や調べたことを通じてどのように考えるかということに主眼が置かれているようです。これもほぼ例年通りの出題パターンです。全体的に基礎的な事項が理解できていれば解けたように思います。
 地学の各問ごとの考え方、問題について思ったことなど一つずつ書いていきます。

(1)地球の軌道上の位置と(北半球の)季節の関係について
 オーソドックスな問題です。考え方としては、夏と冬の位置が決定できるので、春は冬から那津に向かう途中になります。ところで南半球でも春分は3月なのかな。夏は寒いと思えばいいか。

(2)1日の動きが日周運動なら、1年の動きはどう呼ぼうか。
 周というのは、ぐるっと回って元に戻ってくるというニュアンスがあります。南中高度が上がったり下がったりというのは、年周運動といういうことなのかな。基本的には、天球上を太陽が1年かかって1集することに付随して起こる現象ですから、年周運動でもいいか。

(3)単純に式に代入して計算すれば求められます。
 北緯34.5度というのは大阪府でいえば、高石市、堺市南端、太子町付近になります。

(4)地軸の傾きが変わると南中高度がどうなるかを(3)からもとめ、その場合の時刻と南中高度の関係がどうなるかを類推して昼間の長さを考えるという手順になるのかな。
 夏至の日のグラフが異様に尖っているのが気になります。そのうち計算してみようっと。

(5)前線名は常識の範囲、天気図の気圧配置も典型例なのでわかるはず。
 この天気図だと、実験しようとした時間帯は大阪付近では晴れていそうな気がするのですが。

(6)春分の日の南中高度から、それに対して直角になる時の板の方向きを考える。
 ところで温度はどうやって測ったのでしょう。最近はやりの赤外線による非接触式の温度計かな。

(7)面積をかけて時間で割って。
 太陽光発電でどれだけの電力がえられるかを求めようとしたのかな。J÷秒=ワットですね。 
 
posted by ヨッシン at 00:00| 雑記

2023年02月21日

大阪公立高校特別選抜学力検査

 昨日、大阪公立高校特別選抜学力検査がありました。検査問題が発表されていましたので、内容を確認しました。理科特に地学関連のものについて感想などを述べます。資料を読み取り科学的探求力を測ったという主旨が述べられています。
 地学関連は大問1に火成岩に関するものと気象(海陸風)に関係するものがが出題されています。大問3の生物関連の問題の中にも示準化石や生物の進化に関係した問題が出題されています。順番に見ていきます。
 まず、火成岩に関係する問題です。「岩石が高温になって溶けたものを何というか」については、基本的な問題です。溶岩と間違えるばあいも多いのですが、続けて「溶岩」と書かれていますから、こちらでないことに気がつけば、間違えることはないでしょう。
 火成岩のつくりは(中学レベルでは)2種類しかないので、これもしっかり覚えていればすんなりと答えられたはずです。
 有色鉱物の割合を求める問題では、どの鉱物が有色鉱物なのか知っているかどうかがポイントとなります。この手の練習問題もたくさんありますから、一度やっていればすんなりと解けたのではないでしょうか。

 海陸風の問題です。
 まずグラフから必要なデータを読み取ることができるかがポイントとなります。気温の変化(日較差)はどこを見たらいいのかが理解できるか、海上の気温の方が大きい時間帯はいつなのかを読み取れるかどうかというところです。練習問題として一度やっているとすんなりとわかるはずです。ただ、グラフから読みとる問題についてはいろいろ考えられますから、全てについて練習はしないでしょう、基本的なグラフの意味が理解できていてどこを読み取ればいいかがわかっていれば解けるでしょう。
 天気記号の問題です。記号の意味を覚えていれば答えられたはずです。風力を整数で答えよというのには少し戸惑いました。何を想定したのでしょうか。採点者側からすると整数でなければ不正解にします。もちろんローマ数字や丸囲みといった飾りのある数字も同じです。
 海陸風が吹くしくみについては、『「気圧」の語を使って』ということなので、解答としては「気圧が小さくなる」または「気圧が低くなる」しかないでしょう。個人的には数値が大きなものを「高い」という言葉で表すのは好きではありません。高いといえば基本的には重力に対して反対方向に離れたところにある事を意味しているからです。一般的には、気温や気圧については高温や高気圧といった語が定着しているので、使っても間違いではないといったところでしょう。割合や確率については、微妙なところです。
 それよりも気になるのが、気温が高くなると気圧が低くなるという関連性がどうなっているのかが理解できません。容器に入れた空気を暖めると気圧が小さくなると勘違いしている人も見受けます。というところからみると、もっと正確に答えるべきだとは思います。でもこの解答欄では狭すぎますね。
 もう一つっこみたくなるのは、天気記号です。夜中に風力2の北東の風が吹いています。夏の時期には基本的には南風ですから、これに逆らった風がこれだけになるというのは、かなりの力のような気がします。昼間の陸風は、気温差が大きな上に追い風になるので、どれだけの強さになっているのか気になります。山陰や北陸地方を想定して南寄りの風にしていれば気にならなかったところです。

 進化関係の問題です。中生代の化石については、前半は読み飛ばして単純に答えた方がいいでしょう。これだけだと生物関係の問題にならないので前半を無理につけたように見えます。
 始祖鳥については、選択肢から選べるのは一つしかありません。最近は恐竜との中間種といういわれ方をしていることもあります。これだと解答に戸惑ったかも知れません。さらに、恐竜と鳥を同じ仲間としようという話もあります。これだと、古生代末に出現したほ乳型は虫類はほ乳類にぶんるいされることになり、出現は古生代末となります。基本的にはこのような説は論外なのでしょう。マニアがいれば大変です。脊椎動物の進化して生活場所をどう変化させたのかという設問についても同じです。魚竜や首長竜、モササウルス、ウミガメ、クジラ、海獣類はどうなるのでしょうか。
posted by ヨッシン at 00:00| 雑記

2023年01月17日

共通テスト地学問題について

 昨日に引き続いて今日は共通テスト地学の問題を考えてみることにします。
 まず感想です。そのまま丸暗記では解けないのではという問題がいくつかあります。地学基礎に比べて難易度はかなり大きくなっています。たとえば第4問Aでは、書かれている文章をヒントにグラフをよく見て始めて答えが導き出されそうです。また、第5問Aでは、惑星現象や年周視差光行差を教科書のように地球を中心とする公式などがどうして導き出されたのかを理解した上で、火星に拡張して考えないと解けない問題になっています。応用力が試されそうです。

 以下に、各問題ごとに、内容や答える上でのヒントなどを書いていきます。
第1問 立体的な把握ができるかを問う問題
 問1 震央記号の種類から深さはAで300km、Bで0〜50km
 問2 鉱物がカンラン石か角閃石かの2択なので……。
   (ABが同じと判断する方が難しいような..)
 問3 地質図の読み取りができるか ポイントは
   1.等高線はどの線が高くにあってどの線が低くにあるのか
   2.同じ高さの等高線と地層境界線との交点から走向を求め
   3.より低い高さの走向線がどちら側にあるか(傾斜方向)
   4.谷底の等高線と、高砂との走向線との間隔を比較(傾斜角)
 問4 温帯低気圧での温度の立体分布
   温度が高いのは、前線に挟まれたところ+地表付近
 問5 星までの距離
   距離が近いほど見かけの等級が小さくなる
   →100pcの線から左上に離れているほど距離が遠い
    アルニタクとリゲルは目分量で見る限りは微妙
    (どちらもオリオンアソシエーションの一員)
第2問
A 固体地球に関する問題
 問1 大陸地殻と海洋地殻の広さについて
    (−1000mより深い所と高い所とを別々に合計する)
 問2 地震波波形から震源距離を考える
    =S波の立ち上がりが遅いほど距離が遠い
B プレートテクトニクスとマグマ
 問3 開くところでは正断層型、トランスフォーム断層では横ずれ型
   トランスフォーム断層では海嶺のずれと逆になる
 問4 火山前線に沿う火山の分布
   海溝−火山前線間には火山なし、前線の近くに火山が多い
 問5 マグマの成因について
   圧力低下(中央海嶺)、温度上昇(ホットスポット)、水分供給(海溝)
第3問
A マグマの化学組成について
 問1 安山岩の構成鉱物でないものを探す
 問2 結晶分化作用について
B 地質と古生物の関係
 問3 ビカリアと同時代の地層をかんがえる
 問4 褶曲や断層の種類について
C 人類の進化について
 問5 出現時期を年代とカレンダーのバーで比較
   (ネアンデルタール人をどうするかという問題がある)
 問6 第四紀に起こった出来事
第4問
A 地球大気に関する問題
 問1 大気圏の構造
 問2 フロンガス濃度が同じならオゾンが破壊されやすいのはどちらか
   (本文中にヒントが書かれている)
B 海洋表層の大規模循環
 問3 海面の高さに差がある→傾いている で何というか
 問4 アイソスタシーが成立→氷床のある大陸断面と同じ
 問5 西岸強化のしくみ
第5問
A 火星での天体観測
 問1 公転周期と会合周期の関係
   公転周期の逆数の差が会合周期の逆数になる
 問2 最大離角の時の公転半径の関係
   ∠太陽・地球・火星=∠R
 問3 年周視差・光行差を火星に拡張して考える
B 太陽系と恒星
 問4 太陽活動が地球に及ぼす影響
 問5 明らかな誤りが一つ
   北半球でも南天の星は(地平線下にある)天の南極を中心に回転
   →南半球でも北天の星は……。
 問6 星団を構成する星の色から類推
    主系列星なら左上から右下にならぶ等 判定基準はいくつかある

 補足です。第3問問5では、ホモ・サピエンスの出現時期が問題となっています。ここで、ネアンデルタール人ですが、ホモ・ネアンデルターレンシスという種扱いの記述と、ホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシスという亜種扱いの記述の両方が見られます。種になるのか亜種になるのかでホモ・サピエンスの出現時期が変わってくることになります。新人という言い方ならネアンデルタール人は含まれないことになります。書き方が非常に紛らわしくなっているようです。

 
posted by ヨッシン at 00:00| 雑記

2023年01月16日

共通テスト 地学基礎問題

 昨日、共通テストの2日目理科の受験がありました。問題と解答はネットから確認することができるようになりました。さっそく、関係する地学基礎と地学の問題について確認しました。1日目社会の地理の問題とか、理科の中でも他の科目の問題でも地学に関係するところはありそうですが、今までと同じように地学・地学基礎についての問題の解説のようなものを載せることにします。今日は、地学基礎についてです。

 問題を見た感じでは、基本さえしっかり押さえていれば楽に解けたのではないかと思います。全体的に範囲が広く考え方の違いがあり全体を網羅するのは大変かも知れませんが、標準的な問題といえます。各問を解答する上でここを押さおいればとけたであろう内容については以下の通りになります。

第1問 地球に関係する問題
A 地球の形に関する問題
 問1 エラトステネスによる地球の大きさの測定方法。
 問2 プレートの境界で起こっている現象。
B 地層に関する問題
 問3 鍵層について
 問4 鍵層について
C 鉱物と火山に関する問題
 問5 岩石の組織から、鉱物ができた順序を求める
 問6 マグマの組成と性質との関係について
第2問
A 地上天気図に関する問題
 問1 高気圧の性質、移動速度と移動時間の関係
B 黒潮に関する問題
 問2 流路図をどこまで見ているか
第3問 天体に関する問題
 問1 星団星雲の種類とでき方について
 問2 星雲が光って見える理由
 問3 黒点の性質
 問4 銀河と銀河系について 
第4問 自然の恵みと災害について
 問1 火山の恵みについて
 問2 石灰岩のでき方と変成作用
 問3 日本での降水が起こるしくみについて

以下の問題は、少し考えるかなということで、答える上で考えに入れることも付け加えておきます。
第1問4
  2枚の凝灰岩層に挟まれた年数は同じになるので、厚さの違いは堆積速度の違い
  環境が異なれば、堆積物(堆積相)が変わる
 問5 自形→多形の順に生成
第2問1
  1020hPaの幅が東経143〜122度
  経度10度あたり900kmだから約1800km
  30km/hで進むのだから 1800÷30=60時間 となる
  高気部が1020hPaとするのには疑問だが、ここで定義したので使うことにする
 問2
  黒潮は温度流(温度差のある所にできる流れ)なので、温度勾配の大きな所を見る
  低緯度では沖縄諸島西側、本州東側では房総半島沖から東北東方向に延びている
  日本東海上で等温線間隔が開くのは、季節によって黒潮の流れる位置が異なるため
第3問2
  明らかな誤りが3つあるので消去法で答える
  暗黒星雲というのもあるので、一概に解答として正しいのかは微妙
 問4
  天の川は銀河系の円盤部を見ていることに留意

 相変わらず梅雨時に雨が降るしくみについては、あいかわらずオホーツク高気圧が登場しています。皆がこの説でうまく説明できると納得しているのが不思議です。
posted by ヨッシン at 00:00| 雑記

2022年07月01日

UFOにみえないんだけど5

 今日は1日なのでいつもなら別の記事を書いていますが、昨日まで書いた記事を完結させた方がいいだろうということで、続けます。

 研究所が25日に研究成果を発表するに先立って、福島テレビのニュースに出演しています。この時のようすは、ユーチューブにアップされています。
福島ニュース [福テレ]あの光の正体は!?国内唯一『UFO研究所』開所から一年 初代所長の研究成果報告(22/06/24 19:55)
https://www.youtube.com/watch?v=kvFS-3Xxswg
 開始1分55秒くらいから、2019年に小名浜にある福島テレビの情報カメラで撮影した未確認飛行物体の映像と、それについての解説がなされています。これが撮影されたときの放送はこちらにあります。
 FNNプライムオンライン 2019/12/13 UFO? 夜空を超高速移動する光る物体をカメラが捉えた。
https://www.youtube.com/watch?v=2rbyUj5ulSk

 ユーチューブ(ウェブサイトの映像も含めて)はあまりみないので、映像を制御してみる方法がわからないので映像の分析はできません。発言としてページに記載されていることに照らし合わせて感想を述べます。研究所所長の発言の記録では次のようになっています。()の部分ははっきりと聞き取れますから追加しています。 
「こういった夜のUFO映像っていうのは、得てして『レンズゴースト』(実在しない)言ってみれば幻影みたいなものがケースが多いんですが、この場合は明らかに存在してるんですね。これはね、速さからいっても非常に貴重な映像だと思いますね」
 一番気になるのは。レンズゴースト(一般的には単にゴーストといいますから以後ゴーストと書きます)が、「実在しない」という一言です。確かにその場所にはありませんが、実体はカメラレンズに光を送り込める位置にあります。一般的には虚像といいます。幻影といういい方をしてしまえば、何もないところから作り出されたということになってしまいます。
 こんな発言をしていることから、ゴーストが何なのか理解できていないのではないかと思ってしまいます。もちろん、前回解説していたところの発言部分でも同じです。
 映像を見て考えないといけないのは、映像中に強烈なゴーストが写り込んでいることです。月の下に見える緑がかった光の塊がそれです。月の光がレンズに入りこんだことで発生したものです。
このようなゴーストが発生しているということは、他のタイプのゴーストも発生する可能性が非常に大きいことに注意しないといけません。このようなはっきりとしたゴーストはいいのですが、号すとがどうか見分けのつかないものがたまにあるので苦労しています。
 もう一つ注目して欲しいのは、映像内で月が動くと、それに合わせて反対向きにゴーストが動いていることです。このように、レンズに入りこむ光源の動きに合わせてゴーストが動くことは当たり前に起こります。光源が高速で動けば、ゴーストも高速で動きます。動きが速いからといって、ゴーストではないとする理由にはなりません。
 映像を解析したいのですが、ユーチューブというのがネックになっています。
 明滅しているということについては一つわかることがあります。スロー再生の画像を見る限りでは、背景が暗いところではっきりと見え、明るいところでは見えなくなっているのがわかります。雲のあるところでも見えていますから、少なくとも何かの物体があるとしたら、雲よりも近いところにあるといえます。この点から、流れ星説は否定できます。
 ゴーストなのか、何かの物体があるのかといった見分け方としては、明るさの変化のしかたがあげられるでしょう。物体がある場合は、物体の場所の明るさは変化しません。明るい背景を通過する時は暗く見えることもあります。ゴーストの場合は背景との明るさの合計になりますから明るいところではほんの少しだけ明るくなり背景より暗くなることはありません。
 出現の時のようすを見ると、ぼやっと広がったものが次第にピントが合うようにシャープになっていくように見えます。物体があるのなら急速に距離が変わることはないので、このようなことは起こりえません。それほどゴーストに注目してみているわけではありませんので何ともいえませんが、映像の月のゴーストはできる場所によって鮮明度が違うように思えます。この動く物体はゴーストと見ていいような気がします。サーチライトの光だとすると雲のないところで、はっきりと見えているので否定できます。
 ちなみにNNの映像で、UFOふれあい館館長は、「流れ星はね、やはり上から下とか、こういう動きはしませんよね」といっています。この時期(12月13日)は、ふたご座流星群出現時期にあたっています。もし見えたとしたら、この時のふたご座の位置から外側に広がるように流れるので、謎の物体のように流れかたをします。経路と方向だけでは流れ星の可能性は否定できません。

 ところで昨日あげた「よろず〜ニュース」には以下のようなことも書かれています。()内は補足のため加えています
−−以下引用−−
千貫森山頂で撮影された円盤形の物体が「アゲハチョウではないか」という指摘もあり、話題になったことを受け、三上氏(研究所所長)は「千貫森山頂で撮影された円盤型については、アゲハチョウの可能性も指摘されているが、現地の人がこういう情報を集めていることも評価したい。
UFOが身近にあるスポットとして、福島市が世界的に知られるきっかけになってほしい」と補足した。
−−引用終わり−−
聞き手として知りたいのは、アゲハチョウかどうかということのはずです。どう考えているのでしょうか。ニュースサイトの読者コメントにも、アゲハ説はいくつかあげられています。多数の人がこのように思うのなら、分析中にも検討の対象として上がったはずです。ここで、明確な説明がなされていて当然だと思います。

 5回にわたって書いてきたけれども、結局は月刊誌の宣伝と町おこしの騒ぎに巻き込まれたような印象を受けます。あやふやな情報で判断しないためにも、正確な分析とその説明は必要かなとは思います。今回の騒ぎも解析を整理して、本家の方でまとめておくのもいいかなと思っています。
 解答をはぐらかしているのは雑誌を買って読んでねというところなんですかね。画像解析ソフトで目標物までの距離が×kmとわかったからアゲハにしたら大きすぎるというようなとんちんかんなことは書いてませんよね。画像から距離が測れるソフトとがあったら使ってみたいものです。天体までの距離が年周視差とかごちゃごちゃやらなくてもたちどころにわかるのですから。

posted by ヨッシン at 00:00| 雑記

2022年06月30日

UFOにみえないんだけど4

 昨日は、2つ目の動画に不思議な現象が見られると書きました。書きながら、説明できそうな事を思い当たりました。もう少し詰めてからということで、いったん打ち切っています。前回書かなかったことから続けていきます。

 光点がガラスに写ったものだとして、その動きが景色より大きくなる事から説明します。ビデオカメラは液晶画面を見ながら撮影します。これはカメラでも同じですが、今のところは関係ないので置いておきます。普通撮影するときには腕を前に延ばして、カメラを顔の前につき出すように支えているでしょう。ここて、手ぶれが原因で右の方にカメラがむいたとします。右側の景色が写るようになりますから映像は左にずれていきます。
 ところでカメラが右に向いたときに、カメラと腕の関係はどうなっているでしょうか。考えられるのは2通りあります。手首から先の手のひらだけが動いたのか、腕ごと右を向いたのかのどちらかです。カメラを持った感覚では、手首だけが震えていることはありません。だいたいは腕が揺れています。この場合は、肩か肘の関節を中心にしてカメラが動いていることになります。カメラが右に向くときにはカメラは右に動いています。
 映像を写す位置が変わるとどのようなことが起こるでしょうか。列車から見る景色を考えてみるとわかると思います。近くにある景色ほど、後方に大きく動いて見えるということが起こります。
 映像の動きから、光点の方が大きく動くのなら、光点は手前側にあるということを示しています。見てわかるほど動きに差がでてくるというのは光点が至近距離にあることを示しています。手前側に光点を支えなしで置ける状態で思いつくのは、ガラスに光を映すという方法です。いったんここまで考えたのですが、光点の方が先に大きく動くということがわかり、こちらの説明をつけないことには全く無意味になり、この部分は保留にしました。

 ここで、手振れ時に光点だけ(近くにある物体)を先に動かす方法を説明します。至って単純で、カメラの手ぶれ補正機能を使うという方法です。というのか勝手になっていたのでしょう。これは、カメラの画素をカメラの動きに合わせて動かすという方法で対応しています。遠くの景色にあわせて手ぶれ補正機能が作動していれば、カメラが動いた直後の映像では遠くの景色は止まって見えます。光点は、景色より速く動く分だけ位置がずれます。その後画素は定位置に戻されるので、景色光点ともに動いていきます。総合してみると光点の方が景色より先に動きだすことになります。
 光点の先行する動きが説明されたことによって、光点が近くにあることが示されました。ガラス面で反射された後方の光点の可能性が高くなってきました。もちろんガラスに限らず透明な膜状のものならなんでもよい事になります。後方の光ではなく膜に何か書かれていたものが照らされていたりたでもいいし、膜面が手前に倒れていれば後方ではなく足元ということになります。
 この仮説ならもう一つ説明できることがあります。最初に疑問を抱いた、光点のみハレーションを起こしていないという現象です。光点が膜の手前側の面で反射ていればハレーションは起こりません。間にハレーションを起こすものが挟まっていればこのようになりますから、それを膜としてやればいいだけです。たとえば、膜面の向こう側面がうっすら濡れていてこれがハレーションを起こしたというような状況です。あまり質のよくない透明なビニールシートでもよさそうです。
 撮影位置の問題がありますし、本当の撮影状況がわかっていませんからこの説にはこだわりませんが、これ以外でも何とか説明をつける方法がありそうです。少なくとも5cmサイズとかいう以外は、UFOでは説明できそうもありません。

 ネットでの情報を見ていると、この画像についての所長の見解が書かれているのを見つけました。説明会では解説があったのかも知れませんが、書かれている記事はありませんでした。
よろず〜ニュース6/29(水) 11:00配信 UFOの里「福島・千貫森」に注目!..
URL:https://yorozoonews.jp/article/14655702
引用します。
--以下引用--
分析の結果、レンズゴーストではないことが分かっている。異星人の乗り物とまでは断定できないが、プラズマである可能性が高い。自然現象はもちろんだが、UFOもまた、プラズマをまとっているケースがあるので、さらなる分析をしたいところである
--引用終わり--
突っ込みどころ満載です。レンズゴーストとは思っていないし、この光点に対するレンズゴーストもしっかり写っています。少なくともレンズゴーストでなければプラズマだというところの解説はしっかりして欲しいとは思います。少なくとも、ここに書いたことには反論できるようにして欲しいとは思います。間に何も挟まずに写したとか、写したときの状況はどんなだったのかとかいろいろあると思います。
まだ続きそう

posted by ヨッシン at 00:00| 雑記

2022年06月29日

UFOにみえないんだけど3

 昨日からの続きです。4番目の動画2が残っています。中央少し上にある光点が、UFOとされているものと思われます。これが何なのかについては、はっきりしないところもあります。一番問題になるのは手ぶれがひどく画像を追うのに苦労するという点です。この件に関しては、どのように解析しようとしているのかについても書いていくことにします。
 最初の感想です。ふだん見かけないところに光点が見えたので、UFOではないかと投稿したように思えます。ふだん見慣れた景色でも、時々あんなのあったかなと思うことがあります。その可能性もあります。この点に関しては、現地の状況がわからないので何とも答えようがありません。
 画像に関していえば、問題の光点と他の光源では写り方が全く違っている点が気になります。赤信号や街灯の明かりからは長いハレーションがでていますし、光源の周囲全体にコロナ状にハレーションがでています。これに対して光点ではハレーションがなく輪郭がくっきりしています。このことからいえるのは、光点は他の光とは全く違う方法で写り込んでいるこんでいるように見えます。極端なことをいえば、別に撮られたものを合成している可能性も考えられます。
 
 光点が動いているかどうかという問題です。画像を見た限りでは、周囲の風景に固定されているように見えます。一応、途中2枚ほどスナップショットをとったところ、風景とはわずかにずれているものの、あまり動いているようには見えませんでした。かなり高いところに見えますが、山の上に何かあるということは考えにくそうです。電線に碍子といった光を反射するものがあってそれが光っている可能性が考えられます。
 わかっている情報を整理してみると。福島市飯野町で撮られたものであること、どこか信号と横断歩道のある交差点で、よく通るところであること、一方通行の入口があることくらいですから、場所が特定できそうな気がしました。グーグルマップで飯野町とされる範囲で、探してみました。
信号のある交差点は数えるほどしかなく、いずれも条件に該当しませんでした。その後気がついたのは、マップが示す範囲内に千貫森がないということです。
 千貫森を調べてみると飯野町青木として別の区域になっていました。他にも飯野町明治という地名もあるようなので、飯野町の範囲が特定できず断念しました。この2地区にも条件を満たす交差点はありませんでした。場所を特定するという方法はいったん置いておくことにします。

 とにかく手ぶれがひどいということなので、ソフトで手ぶれ補正をかけてみました。これでわかったのは、光点は山に対して微妙にゆれ動いているということです。これから、地上風景の一部という考えは否定できます。光点の周囲に支えのようなものも、画像処理からは見つけることはできませんでした。
 動画を見直してみると、画像が左にぶれたときは、光点は下の信号機柱に対して左にずれているように見えます。これだとたとえば、ハレーションがないのは説明できませんが、車のフロントガラスに写り込んだ後方の光が写っていることもありそうです。
 交通量が多いということをヒントに、国道を調べてみると、研究所西側900mの立子山中田・足替田にある交差点が撮影場所と判明しました(飯野町外なのでは?)。画像から詳細に調べてみると、歩道あるいはさらに道路の外側から撮影されたものの可能性が出てきました。車の中から写したということはほとんどなくなってしまいました。
 さらに、動画を低速度再生してみると、光点の動きは全体的に、カメラの動きに調和的なものの、何となく画像の動きに先行しているように見えます。ガラスの反射では説明が難しそうです。このあたりも検討の余地がありそうです。
 今のところは光点の写り方が他と違うという1点で、いわゆるUFO(空飛ぶ円盤)ではないと思っています。背景の山が千貫森と判明しました。となると、UFOバイアスがかかってきますから、ここは慎重に判断したいところです。といって、お手上げ状態になっています。ただし、作為的に作ったものではないということは暗黙の了解にしています。

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2022年06月28日

UFOにみえないんだけど2

今回は動画について解析してみる予定でしたが、その前に少し補足を加えておきます。
 画像1については鳥と書きました。
研究所の発表を確認してみるとこれを報じている報道会社のウェブページには、「本人はひょっとすると、鳥かなと思ったが、これは連続写真で連続してパチパチと撮ったなかで、1枚だけ写っていた。鳥ならば、他のコマにも映っていてよい」と書かれています。
 どこまでが、本人の見解なのがはっきりしませんが、少なくとも研究所の見解としては「1枚だけ写っていたので鳥とする考えは否定できる」と見ることができます。
 先日は、1枚だけ写ることもあると書きました。これでは完全に水掛け論になりそうなので、もう少し詳しく解析しておくことにします。
 まず連続してバチバチと撮った方法についてです。文章から解釈できるのは、何回も連続してシャッターを押したということでしょう。カメラの連写機能を利用して写すということもあります。プロならこの方法を使っていることが多いでしょう。連写の場合、どれくらいの頻度で写したのかが問題になります。高速連写なら1秒間に10枚ということもありますが、これは何かの目的がないと使わないでしょう。たとえば撮り鉄が、接近する列車を写すような場合です。普通の連写を使っただろういうことで1秒間に2枚ということにしておきます。シャッターを連続で押した場合もこれくらいの頻度が限界でしょう。
 画像の方に戻ってみます。問題の物体は35ピクセルのサイズに写っています。右側の余白が1280ピクセルあります。物体のサイズと比べると37倍の大きさになります。写っているのが鳥だとします。いろいろな鳥がいますが、このあたり(立山室堂)で見られそうなものとしてはイワヒバリがいます。
 立山一の越で写したイワヒバリです。ガスがかかっていてぼやけていますが、テーブルの上で残飯をくわえています。
イワヒバリ
 これだと仮定します。体長は18cmです。飛んでいるときはほとんどこの大きさに写りますから、鳥までの距離のところで右側に開いた空間の長さは6.6mとなります。
 この距離を1/2秒の間に通過することができれば、次の写真(前かな)に写真でははみ出したところにいることになります。秒速で13m、時速に換算すると45kmです。これだけあれば次は写らないことになります。鳥は普通これ以上の速度で飛んでいますから、1枚にしか写っていなくても不思議なことではありません。
 どうしてこういう結果が出るのかというと、鳥としては異常に近いところをとんでいたからです。18cmといえば人の頭くらいの大きさです。歩いている人と比べればわかると思います。左端にいる一番近くの人と変わらない距離になります。普通は遠くにいるものを見ることが多く、動きがゆっくりになります。
 もちろん連写速度がもっと速い、たとえば3回/秒とすると飛翔速度は70km/hになってきますから鳥の速度としては苦しくなってきます。もっと大きな鳥でも1枚では無理になってくるのは同じです。たとえばカラスのようなものです(室堂にいるのかな)。

 続いて動画1を確認することにします。「白い物体がどんどん上がっていっている。明らかに未確認飛行物体としてのUFOと言えるのではないか」というのが判定基準です。上にあがっていたら、UFOなのかとつっこみたくなります。ところで、判定基準となった上にあがっているのはどういう状態なのかしっくりきません。
 映像が上にあがっているように見えるのは、撮影位置が明らかに上昇しているから、
磐梯山に比べて背景の雲などが上にあがっているように見えているだけなのではというような気がしてきます。光点だけではなく雲もいっしょに上がっているように見えます。
 まず動画をフルスクリーンにして見ました。ここで見えてきたのはわずかに尾を引いている光点です。これは、飛行機からだされた排ガスが急速に冷やされてできた雲に見えます。周囲の気象条件によってはできないこともあるし、いつまでも残って飛行機雲を作ることもあります。太陽高度が低いと機体とこの雲に太陽光線が反射して光ってい見えることはよくあります。光点の形からは、わずかに雲を作った飛行機と全くいっしょです。従ってこの光点は飛行機と断定できます。UFOと見間違える典型例の一つです。
 一つ気になるのは、背景の雲が暗いということです。飛行機雲を作るような飛行機が飛んでいる高度は1万m付近になります。このことから、後方にべたっと見える雲は巻層雲ということになります。この雲は、薄く白く光っていることが多い雲です。
 暗くなるような雲は、低高度の厚い雲にみられます。これは雲の中を太陽光が通りぬける間に全て反射されて下面には太陽光が届かないからです。巻層雲では、薄いために太陽光は透過でき、下面の雲粒も照らすことができます。暗い雲は巻層雲らしくありません。
 ところが、巻層雲でも黒く見える例外があります。もちろん、太陽光があたっている状態での話です。下にある飛行機に光が当たっていますから、日が沈んでしまっているというのはあり得ません。それは、太陽光が雲の層を真横から照らしているときです。雲の中の通過距離が長くなりますから、散乱量が多くなります。次第に暗くなっていきます。画像でも、下の方にみえる雲が白っぽくなっていることから、この状態になっていると考えられます。このようなときは、飛行機がものすごく明るく見ることがあります。画像のような状態で飛行機雲が見られるのはじゅうぶん起こりうることです。
 ところで、実際には光点はどのように移動しているのでしょうか。動画のはじめの方と終わりの方で、スクリーンショットをとり、雲の形にあわせて重ね合わせてみました。そこからわかるのは、やはり下から上に移動していることです。研究所の見解と同じです。ただ研究所がこのことをいっていたのかは疑問なところはあります。飛行機はこの高度では上下運動はしませんから、実際には下から上に向かっているのではなく、こちらに向かってきていることになります。
 結論です。この動画はこちらに向かってきている飛行機を写したもので、UFOではありません。

 ここまででたくさんになってきました。残った動画についてはまた明日ということにさせていただきます。
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2022年06月27日

UFOにみえないんだけど

 6月24日はUFOの日だとか。1年ほど前にできた福島市飯野町にある国際未確認飛行物体研究所が、1年間の研究成果としてUFOの可能性が高い画像・動画を公表しました。気になるのでチェックしてみました。
詳細が書かれているページはこちらです。
https://ufo-laboratory.com/news/これがufoだ!-2/
このページでは動画のリンクが正しく貼れていないので、4件の画像・動画のリンク先も書いておきます。
画像1:https://ufo-laboratory.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_9054のコピー-1.jpg
画像2:https://ufo-laboratory.com/wp-content/uploads/2022/06/千貫森UFO2のコピー-2.jpg
動画1:https://ufo-laboratory.com/wp-content/uploads/2022/06/UFO500-21.12-29-12_17-1.mp4
動画:https://ufo-laboratory.com/wp-content/uploads/2022/06/IMG_0338-1.mp4

 画像等の感想を述べます。はっきりいって「UFOにみえないだけど」です。わかりやすいものからみていきます。画像2です。千貫森で小学生が撮影したものと書かれています。
UFOとされていそうな部分を拡大します。少し明るくしています。
UFO画像

 拡大しなくてもあるものにしか見えていませんでした。それは当然空中にあっても違和感がないものです。もちろん千貫森でも普通に見かけることのできるものです。拡大写真から気がついた人もいるかも知れませんが、わからない人に、しばらく考える時間を持ってもらう意味で解答写真を載せる前にしばらく行稼ぎをします。2つの写真が同時に見えないようにするためです。この時点ではっきりしているのは、UFOでないと断定できます。
 これがUFOでないすると、ここ以外、別のところににUFOらしきものがあるのでしょうか。見た感じでは他になさそうです。新聞社のこの記事が書かれたページにはここに丸印がつけられていました。これのことをいっているのに間違いはないでしょう。
 これだとすると、これが全く別物であるという可能性はどの程度検討されたのでしょうか。研究所でもふだん目にしているはずのものですからわかったはずです。調査能力を疑いたくもなってきます。
 少なくともこれがUFOではないとわかるのは、中心に黒い線が入っていて、ここで左右対称になっていることは明らかなことからです。空飛ぶ円盤とされているものに多い回転体の形でないことははっきりしています。
 募集したUFO写真の中で明らかに違うと判定できるものを除外した結果、候補は1/4ほどに減ったそうです。これでも残りすぎのような気がします。一応、処理ソフトで、加工等の痕跡がないかはチェックしたそうですが、それ以前に、UFOかもと思う先入観を取り除いて幅広く鑑定する能力を持った方がいいような気がします。
 対比のためにそのものの画像を載せることにします。手持ちの写真にないかと探したのですが、見つけることはできませんでした。wikiから写真を転載します。上下がひっくり返るように回転させた上でページの写真サイズにリサイズしています。
ナミアゲハ
規約に従ってクレジットを掲示します。
投稿者;Alpsdake - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15807205による
 ナミアゲハです。一般にアゲバチョウと呼ばれているものです。腹面と背面との模様の違い、見る角度による形の違いはありますが、ほぼ一致しています。

 続いて画像1についての考察です。まずは、拡大から。
UFO画像
 形や模様といった詳細がはっきりしないので、何ともいえません。
 この形から、可能性として真っ先に上がってくるのは、ヒヨドリといった飛んでいるときに羽根を閉じるタイプの鳥です。羽根を閉じていれば、ほとんど弾丸型に写ります。日本野鳥の会のヒヨドリの写真です。ヒヨドリだと尾羽が後方に細長く突き出すので少し違うような気がします。写真の中を探すと似たものもあるように見えてきます。
 羽尾を閉じなくても、水平に開いた状態を真横から見えれば羽根は写りません。十分に検討の余地があります。中心付近の太くなっているあたりがやや暗くなっているのは横に開いた羽根を見ているのかも知れません。これなんかはどうでしょう、天売島で見たウトウです。立山にはいませんからこれでないのはっきりしています。
ウトウ
 いずれにしても、この画像の鮮明度ではこれ以上の判定は無理なようです。鳥が写り込んだという可能性が最も高そうです。この写真にしか写っていなかったというのも説明がつきます。鳥だと通り過ぎるのは一瞬ですから。
 写した写真を見直していると、鳥や虫が写り込んでいたというのはよくあります。

 動画については、今日のところは時間切れということで、明日に考察することにします。
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