今年の梅雨は、よく雨が降りました。きちんと調べてはいませんが、晴れ気味だった日は少なかったような気がします。ここ数日は、週間予報では雨となっていたものが、じっさいには急にちょっとだけ降ってやむという天気が続いていました。雨の中心が東北まで移動したようで、大雨が秋田県で降っている報道が続いていました。
20日は雨ぎみの長期予報からだんだん雨がきえていき、最終的には雨が降らない一日となりました。そのことがあってなのか、大阪管区気象台は梅雨明け宣言をだしました、ここ数日晴れ間が出ているときは夏の暑さになります。これから暑くなっていくのでしょうか。消防署と市役所が熱中症に注意しましょうと呼びかける宣伝カーが連日やってきています。
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20日に天体観測会をやると宣言していました。呼びかけのポスターもつくって自治会掲示板に貼らせてもらいました。目的は、金星と月の接近です。金星はまもなく内合となり、以後は明けの明星となって夕刻に見られなくなります。しばらくはこれを逃すとチャンスがなくなるということで開催することにしました。いちばんいいのは近くに月がやってくるときでしょう.7月20日になります。調べてみると、他に水星とか火星とかも近くに集まっているようです。このあたりも見るのもよさそうです。でも見えるのかな。
観測会をするにして1つ問題があります。望遠鏡駆動用のバッテリーが完全にへたっているということです。車を近くに持ってくるとか、どこかの電源コンセントからコードを引っ張ってくるとかはできませんから動かす方法がありません。
バッテリーを買い換えるとして、新しものとなると今のバッテリーについている補助機能が全て使えなくなります。中の鉛電池の部分だけの交換というのもありそうです。ネットには実際にやったという例が書かれています。鉛電池からリチウム電池に替えたという例も載っていました。非常に軽くなり寿命も延びるという点でかなり魅力的でした。充電機能の適合性について大丈夫だという確証が持てなかったのでパスしました。
交換用の鉛電池だけをネットで購入しました。翌日に配達されてきましたから観測会には余裕で間に合っています。裏蓋を開け、−端子+端子と順番に外してから、鉛電池だけを取り出します。新しい電池は逆転順で取り付けて完成です。購入時よりもよくなったような気がします。重たいのだけは難点です。念のために充電だけはしておきます。
20日は6時半頃に金星を確認できました。日没は7時10分です。望遠鏡や付属品を台車に積んで観測予定場所に移動させます。南北の方向を確認し、望遠鏡三脚をセットし、鏡筒を取り付けケーブル類もセットしたところで西の空を確認すると月が見えました。月を視野に入れて2〜3枚写真を撮りました。電線が多い場所しかなかったので写り込んでいます。
このタイミングで、剣道稽古帰りの一団が近くを通り、そのまま覗きに来ました。ファインダーは取り付けていないし、いつものカメラがついています。接眼レンズに交換したいところです。双眼鏡で金星を探していると見せて欲しいとか、望遠鏡の向きを変えたいというので方法を教えると、コントローラをもって操作しながら月を探してみたりとかちょっと身動きがとれなくなります。しばらくすると金星も見つかったので望遠鏡を開けてもらって何とかそちら側を入れることができました。横に縮小しない原寸サイズの金星をつけています。カメラのプレビューではっきりと三日月(四日月?)型というのがわかります。この時に会社帰りの人も通りがかったついでにチュッと岳寄ってくれています。
カメラを三脚につけて撮影したものです。思ったよりも離れていたのでなかなか見つけられませんでした。見えていると教えてもらいました。矢印の所に金星がいます。
剣道少年団は食事にかえってくるようにと呼び戻され、会社帰りの人もいったん自宅に戻りました。人がいなくなったタイミングで、もう一度三日月の写真を撮り直しておきます。地球照が写るにはまだ早いようです。
その後はできなかったファインダイー取り付けとか、接眼レンズ交換とか残ったセッティングを済ませます。この後はしばらくお客さんがいなくなります。食事時間にあたっているのでしょうか。まだ外は明るいのでようすを見ているのかも知れません。
そのうちに火星が見えるようになってきました。逆に金星が人家の屋根にかかるようになってきました。観測会時間を延長するために、望遠鏡を人家から離れたところに移動させました。これで再セットができたところで、先ほどの会社員が家族を連れてやってきました。金星が入っていたので見てもらって、月に変えたところで雲にかかり始めてきました。望遠鏡ではぼんやりとそれらしいものが見えていたようです。再び屋根にかかる直前に何とか雲が退いてくれて見ることができました。クレータが見えるといっていましたが、写真にはしっかりと写っていますね。
すぐに屋根に被さってしまったので、対象を火星に変えました。今は小さく暗い時期なので迫力がありません。ただでもあ.そうという感じになります。他はアークツルスとかベガ(デネブ?)が見えていますが望遠鏡で見るには苦しい姿勢の位置にいます。天頂プリズムとかは持っていません。星が見えなくなったということで今回は終了です。
参加者的にはちょっと寂しい観測会でした。夕食時間と被っていたのでしょうか。今日町内で井戸端会議をしていた人たちと話をしていると、気がついたら遅い時間なので行きそびれてしまったとのことでした。単なる外交辞令なのかな..。もうちょっと遅くまでできる対象を考えた方がいいのでしょうか。
片付けを済ませてから1つやり損ねたことに気がつきました。望遠鏡にカメラを取り付けていません。昼間に太陽でピント合わせはほとんど不可能状態です。明るい星を使えばいいのですが、その後は肝心な方向はずっと雲がかかっていて星が見えません。日付が変わってから何とかベガが見えました。ほとんど天頂にいます。ファインダーがないと入れるのは不可能です。取り付けてなんとかいれました。こんどはカメラのファインダーやモニタがのぞけません。モニタは斜めにできるので動かしてなんとか見えるようにしたところで、星が見えません。かなりのピンぼけで、像が大きくなりすぎているとわかった所でピント合わせを大きく動かしてから最終的にバーティノフマスクを使ってピント合わせ終了です。完了まで夜中遅くまでかかってしまいました。