2023年02月21日

大阪公立高校特別選抜学力検査

 昨日、大阪公立高校特別選抜学力検査がありました。検査問題が発表されていましたので、内容を確認しました。理科特に地学関連のものについて感想などを述べます。資料を読み取り科学的探求力を測ったという主旨が述べられています。
 地学関連は大問1に火成岩に関するものと気象(海陸風)に関係するものがが出題されています。大問3の生物関連の問題の中にも示準化石や生物の進化に関係した問題が出題されています。順番に見ていきます。
 まず、火成岩に関係する問題です。「岩石が高温になって溶けたものを何というか」については、基本的な問題です。溶岩と間違えるばあいも多いのですが、続けて「溶岩」と書かれていますから、こちらでないことに気がつけば、間違えることはないでしょう。
 火成岩のつくりは(中学レベルでは)2種類しかないので、これもしっかり覚えていればすんなりと答えられたはずです。
 有色鉱物の割合を求める問題では、どの鉱物が有色鉱物なのか知っているかどうかがポイントとなります。この手の練習問題もたくさんありますから、一度やっていればすんなりと解けたのではないでしょうか。

 海陸風の問題です。
 まずグラフから必要なデータを読み取ることができるかがポイントとなります。気温の変化(日較差)はどこを見たらいいのかが理解できるか、海上の気温の方が大きい時間帯はいつなのかを読み取れるかどうかというところです。練習問題として一度やっているとすんなりとわかるはずです。ただ、グラフから読みとる問題についてはいろいろ考えられますから、全てについて練習はしないでしょう、基本的なグラフの意味が理解できていてどこを読み取ればいいかがわかっていれば解けるでしょう。
 天気記号の問題です。記号の意味を覚えていれば答えられたはずです。風力を整数で答えよというのには少し戸惑いました。何を想定したのでしょうか。採点者側からすると整数でなければ不正解にします。もちろんローマ数字や丸囲みといった飾りのある数字も同じです。
 海陸風が吹くしくみについては、『「気圧」の語を使って』ということなので、解答としては「気圧が小さくなる」または「気圧が低くなる」しかないでしょう。個人的には数値が大きなものを「高い」という言葉で表すのは好きではありません。高いといえば基本的には重力に対して反対方向に離れたところにある事を意味しているからです。一般的には、気温や気圧については高温や高気圧といった語が定着しているので、使っても間違いではないといったところでしょう。割合や確率については、微妙なところです。
 それよりも気になるのが、気温が高くなると気圧が低くなるという関連性がどうなっているのかが理解できません。容器に入れた空気を暖めると気圧が小さくなると勘違いしている人も見受けます。というところからみると、もっと正確に答えるべきだとは思います。でもこの解答欄では狭すぎますね。
 もう一つっこみたくなるのは、天気記号です。夜中に風力2の北東の風が吹いています。夏の時期には基本的には南風ですから、これに逆らった風がこれだけになるというのは、かなりの力のような気がします。昼間の陸風は、気温差が大きな上に追い風になるので、どれだけの強さになっているのか気になります。山陰や北陸地方を想定して南寄りの風にしていれば気にならなかったところです。

 進化関係の問題です。中生代の化石については、前半は読み飛ばして単純に答えた方がいいでしょう。これだけだと生物関係の問題にならないので前半を無理につけたように見えます。
 始祖鳥については、選択肢から選べるのは一つしかありません。最近は恐竜との中間種といういわれ方をしていることもあります。これだと解答に戸惑ったかも知れません。さらに、恐竜と鳥を同じ仲間としようという話もあります。これだと、古生代末に出現したほ乳型は虫類はほ乳類にぶんるいされることになり、出現は古生代末となります。基本的にはこのような説は論外なのでしょう。マニアがいれば大変です。脊椎動物の進化して生活場所をどう変化させたのかという設問についても同じです。魚竜や首長竜、モササウルス、ウミガメ、クジラ、海獣類はどうなるのでしょうか。
posted by ヨッシン at 00:00| 雑記