今日は1日なのでいつもなら別の記事を書いていますが、昨日まで書いた記事を完結させた方がいいだろうということで、続けます。
研究所が25日に研究成果を発表するに先立って、福島テレビのニュースに出演しています。この時のようすは、ユーチューブにアップされています。
福島ニュース [福テレ]あの光の正体は!?国内唯一『UFO研究所』開所から一年 初代所長の研究成果報告(22/06/24 19:55)
https://www.youtube.com/watch?v=kvFS-3Xxswg
開始1分55秒くらいから、2019年に小名浜にある福島テレビの情報カメラで撮影した未確認飛行物体の映像と、それについての解説がなされています。これが撮影されたときの放送はこちらにあります。
FNNプライムオンライン 2019/12/13 UFO? 夜空を超高速移動する光る物体をカメラが捉えた。
https://www.youtube.com/watch?v=2rbyUj5ulSk
ユーチューブ(ウェブサイトの映像も含めて)はあまりみないので、映像を制御してみる方法がわからないので映像の分析はできません。発言としてページに記載されていることに照らし合わせて感想を述べます。研究所所長の発言の記録では次のようになっています。()の部分ははっきりと聞き取れますから追加しています。
「こういった夜のUFO映像っていうのは、得てして『レンズゴースト』(実在しない)言ってみれば幻影みたいなものがケースが多いんですが、この場合は明らかに存在してるんですね。これはね、速さからいっても非常に貴重な映像だと思いますね」
一番気になるのは。レンズゴースト(一般的には単にゴーストといいますから以後ゴーストと書きます)が、「実在しない」という一言です。確かにその場所にはありませんが、実体はカメラレンズに光を送り込める位置にあります。一般的には虚像といいます。幻影といういい方をしてしまえば、何もないところから作り出されたということになってしまいます。
こんな発言をしていることから、ゴーストが何なのか理解できていないのではないかと思ってしまいます。もちろん、前回解説していたところの発言部分でも同じです。
映像を見て考えないといけないのは、映像中に強烈なゴーストが写り込んでいることです。月の下に見える緑がかった光の塊がそれです。月の光がレンズに入りこんだことで発生したものです。
このようなゴーストが発生しているということは、他のタイプのゴーストも発生する可能性が非常に大きいことに注意しないといけません。このようなはっきりとしたゴーストはいいのですが、号すとがどうか見分けのつかないものがたまにあるので苦労しています。
もう一つ注目して欲しいのは、映像内で月が動くと、それに合わせて反対向きにゴーストが動いていることです。このように、レンズに入りこむ光源の動きに合わせてゴーストが動くことは当たり前に起こります。光源が高速で動けば、ゴーストも高速で動きます。動きが速いからといって、ゴーストではないとする理由にはなりません。
映像を解析したいのですが、ユーチューブというのがネックになっています。
明滅しているということについては一つわかることがあります。スロー再生の画像を見る限りでは、背景が暗いところではっきりと見え、明るいところでは見えなくなっているのがわかります。雲のあるところでも見えていますから、少なくとも何かの物体があるとしたら、雲よりも近いところにあるといえます。この点から、流れ星説は否定できます。
ゴーストなのか、何かの物体があるのかといった見分け方としては、明るさの変化のしかたがあげられるでしょう。物体がある場合は、物体の場所の明るさは変化しません。明るい背景を通過する時は暗く見えることもあります。ゴーストの場合は背景との明るさの合計になりますから明るいところではほんの少しだけ明るくなり背景より暗くなることはありません。
出現の時のようすを見ると、ぼやっと広がったものが次第にピントが合うようにシャープになっていくように見えます。物体があるのなら急速に距離が変わることはないので、このようなことは起こりえません。それほどゴーストに注目してみているわけではありませんので何ともいえませんが、映像の月のゴーストはできる場所によって鮮明度が違うように思えます。この動く物体はゴーストと見ていいような気がします。サーチライトの光だとすると雲のないところで、はっきりと見えているので否定できます。
ちなみにNNの映像で、UFOふれあい館館長は、「流れ星はね、やはり上から下とか、こういう動きはしませんよね」といっています。この時期(12月13日)は、ふたご座流星群出現時期にあたっています。もし見えたとしたら、この時のふたご座の位置から外側に広がるように流れるので、謎の物体のように流れかたをします。経路と方向だけでは流れ星の可能性は否定できません。
ところで昨日あげた「よろず〜ニュース」には以下のようなことも書かれています。()内は補足のため加えています
−−以下引用−−
千貫森山頂で撮影された円盤形の物体が「アゲハチョウではないか」という指摘もあり、話題になったことを受け、三上氏(研究所所長)は「千貫森山頂で撮影された円盤型については、アゲハチョウの可能性も指摘されているが、現地の人がこういう情報を集めていることも評価したい。
UFOが身近にあるスポットとして、福島市が世界的に知られるきっかけになってほしい」と補足した。
−−引用終わり−−
聞き手として知りたいのは、アゲハチョウかどうかということのはずです。どう考えているのでしょうか。ニュースサイトの読者コメントにも、アゲハ説はいくつかあげられています。多数の人がこのように思うのなら、分析中にも検討の対象として上がったはずです。ここで、明確な説明がなされていて当然だと思います。
5回にわたって書いてきたけれども、結局は月刊誌の宣伝と町おこしの騒ぎに巻き込まれたような印象を受けます。あやふやな情報で判断しないためにも、正確な分析とその説明は必要かなとは思います。今回の騒ぎも解析を整理して、本家の方でまとめておくのもいいかなと思っています。
解答をはぐらかしているのは雑誌を買って読んでねというところなんですかね。画像解析ソフトで目標物までの距離が×kmとわかったからアゲハにしたら大きすぎるというようなとんちんかんなことは書いてませんよね。画像から距離が測れるソフトとがあったら使ってみたいものです。天体までの距離が年周視差とかごちゃごちゃやらなくてもたちどころにわかるのですから。
2022年07月01日
UFOにみえないんだけど5
posted by ヨッシン at 00:00| 雑記