非常に天気がよく、観測日和でした。とりあえず、観測計画です。事前に調べた範囲では、ふだん使っている場所は、月の出はマンションのすきまからみられるもののすぐに、建物に隠れてしまいしばらく見えなくなりそうです。
どこか違うところとなると、人通りのある所になります。それなら公開観測会にして、みんなでみるのもいいのではと、ポスターもつくって自治会に掲示してもらいました。いちばん条件のよさそうなところは、ちょっと狭いところになるのと終わりくらいが別の建物にかかりそうなので、ここでするのは無理と判断しました。そうなると邪魔をしているマンションの影響は避けられなくなりそうです。
使う機材です。いつもの小さい方の望遠鏡にカメラをセットして、インターバルで撮影することにします。これにカメラレンズに天体用接眼レンズを取り付けられるような部品を作ったので、望遠レンズに取り付けて望遠鏡に同架させます。
普通にみるために双眼鏡を用意します。中型の10倍と11倍の2台があります。見口の部分が曲がっているのか2重に見えますが、無理に押し広げれば何とかなりそうです。これ以外に小型の双眼鏡も用意します。11倍の双眼鏡は重たいので三脚に乗せることにします。
望遠レンズをつけたカメラを三脚に乗せて状況に応じて撮影することにします。インターバル撮影中は露出を変えることができません(あるのかも知れないがやり方がわかりません)。ので、適当に露出を変えた写真を撮ることができるでしょう。
固定撮影もしたいのですが、三脚が2つとも出払っています。大きい方の望遠鏡の鏡筒バンドにカメラ取り付けられるようにねじがついています。鏡筒バンドだけでも台の上に安定して乗っています。これに取り付けることにします。なお、大きい方の望遠鏡は月の方に向けることができませんから月食観測に使えません。使えたとしても、月だけでも視野からはみ出してしまいます。月食観測にはむいていません。
4時半頃から機材の組み立てにかかりました。最初は月がでてくるのが見えそうな場所に、三脚に固定した11倍の双眼鏡をセットします。出てきそうな場所に向けておきます。といってもマンションの横から出てきそうなので、そちら側からは見えないようにおきます。
次に望遠鏡をセットします。極軸を北極星の方に向けるのですが、まだ見えません。ほぼ正確な方位はわかりますからその向きに向けます。高さは架台を水平におけば何とか合うでしょう。遠くの景色で、主筒、ファインダー、手作り望遠鏡の向きを合わせます。電源をつないで、自動追尾を始めようとすると、コントローラに赤道儀が検出されないと表示されます。コードを差し込み直すと時々つながることがありますがすぐにエラーとなります。このごに及んで故障かと一瞬あせりましたが、望遠鏡側ではなくコントローラ側のコードが外れていただけでした。ふだんはこちら側はつないだままにしています。差し込み直してねじをしっかりとめて、調整完了です。動作が正常に戻りました。
観測の記録です。出てきた直後の月です。300mmで撮影しています。赤い色をいています。雲が少しあるようです。


望遠鏡ではマンションの上から昇ってくるまで30分以上かかりました。その時にはすでにかなりかけていました。



いちばん欠けた頃の望遠レンズカメラからの写真はほとんどが手ぶれしています。ケーブルスイッチとかリモコンスイッチとかを用意するのを忘れていました。機材をたくさん出していますから、取りに戻ることができませんでした。



この少し前に国際宇宙ステーションが見える予定でしたが、話に夢中になっている内に時刻が過ぎてしまって見損ねました。
部分食終了直前の月です。この後も半影月食が続きますので、地球の影の輪郭がぼやけています。
