船内放送で、遅れの対応について時々連絡が入ります。
一つは入港予定時刻です。21時頃になるとのことです。新幹線の最終にぎりぎり間に合うかどうかという時刻になります。浜松町まで歩いて行って電車を乗り継いでと考えたらかなり厳しそうです。
父島で同宿だった人は調べたところ新幹線は無理と見たようです。他を当たって、夜行バス(たぶん京都まで)の予約が取れたといっていました。母島の人は、何とか帰れるといっていました。金券ショップで回数券の片割れを買っています。夜行バスでは無駄になりますからパスです。予約する手段もありません。
到着時刻について気がついていませんでしたが、そのまま遅れたとした場合よりも早く帰ってきているようです。かなりがんばって船を走らせたのでしょう。その分燃料のロスが大きくなっていそうです。
2つ目はどちらかというと朗報です。竹芝桟橋到着後、船内の一室で泊まれるようにしてくれるというものです。ホテルシップと名付けています。終電に乗れるかどうかの心配をしなくて済むだけでもラッキーです。ホテルを探さないとということをあわせて考えるとこの手に乗るしかないでしょう。
ホテルシップを利用するには、手続きが必要です。30日の昼過ぎに船内のロビーで受付が始まりましたから、乗船券を持って手続きにいきました。

ホテルシップの注意事項です。泊まる客室は変更になります。使っていなかった二等客室かな。一般客が下船後移動することになります。掃除の都合もありますから当然でしょう。一等室や特等室にバラバラに客がいては把握も大変です。このことからも当然といえるでしょう。
船の停泊場所が変更になります。一般客が下船後に船は竹芝桟橋から芝浦ふ頭へ移動します。そこで一晩停泊(ずっとかな)しますから、そこで随時下船して帰ることになります。チェックはありませんが、一応チェックアウトは翌朝10時になります。
船内を歩き回れたかどうかは覚えていませんが、トイレ洗面所近辺しか移動していないようなので制限されていたのかも知れません。
おがさわら丸は浴室はなく代わりにシャワー室があります。ホテルシップで使えたかどうかはわかりませんが、少なくとも竹芝入港の前までは使えたようです。
3つ目です。これもどちらかといえば朗報です。30日の夕食は船の遅延ということなので船が提供してくれるようです。といっても、おにぎりかカップラーメンのどちらかを選んでくださいということです。これだけでも助かります。塩分の関係でカップラーメンは控えています。おにぎりを選択しました。他の小笠原メンバーはラーメンだったようです。
システムを覚えていないのですが、事前に乗船券(この時点ではホテルシップの宿泊券になっていたかな)との突き合わせでチケットをもらっていたような気がします。
食事をもらう段になって列に並んでみると、ラーメンがやたらに長くおにぎりはすんなりともらえました。途中でラーメンからおにぎりに変更できたようです。暖かい方がよかったからかな。それとも、ラーメンの方が食べ慣れているからとか。
その後は、東京湾ナイトクルーズを堪能です。
到着が遅れたということで延着証明書を発行してくれるようです。特に必要はありませんが、一応もらっておきました。名前の欄は自分で記入するというシステムになっています。この部分は画像処理をしています。

竹芝桟橋が近づいて一般客が下船の準備に入ります。いつの間にか小笠原メンバーとはバラバラになって別れを言うことはなく解散となりました。客室を移動して指定された場所で就寝です。遅くに床に着いています。
朝起きて、船から外を見ると桟橋と反対側に船が横付けされています。太いホースのようなものがおがさわら丸に引き込まれています。給油かなと思ったのですが、給水・汚水処理といったものもあります。本当のところはどれだったのでしょう。

船内でもう一眠りしてから帰ることにします。急ぐ必要もないのでゆっくりしていると、次第に人がいなくなっていきます。日が差し込みませんから時刻もはっきりしません。腕時計は8時を指しています。
あまりに人がいなくなったので、帰ることにしました。芝浦ふ頭から近くの田町駅までの地図は船内に貼りだされていましたから、しっかり確認して歩いて行きます。一本通りを行き過ぎたような気もします。
駅に近づいたところで、朝食ということで食堂に入りました。何の店か覚えていませんがカウンター席だったようです。荷物が邪魔になっていましたが遠慮がちに置かせてもらいました。
テレビがついていて時刻が表示されています。昼近い時刻が書かれています。腕時計ではまだ朝です、よく見ると秒針が止まっています。明け方に電池切れになったようです。小笠原で切れていたらどうなっていたのでしょう。きわどいところでした。この後時刻はどうやって確認したのかわかっていません。少なくともその必要はなかったのかも。
せっかく東京にいて、時間もあるのでどこか見学して帰るということもできます。三鷹天文台や上野国立博物館などもいきたいところの候補です。気がついていませんでしたが芝公園東京タワーも近くにあります。芝離宮を見ようというのは桟橋が変わった時点でなくなっています。
でも問題があります。ズボンの件です。母島では洗濯レベルに達していたと書いています。その後はだんだんひどくなっていく一方です。おがさわら丸に洗濯室がありましたがフル稼働の上に洗濯室が乾燥機からの熱気と湿気でむんむんとしています。これでは乾きそうもないということで、ついに最後の手段でハーフパンツを出してはいています。この格好では都会の真ん中を歩き回る勇気はありません。
時計が止まっていて時刻がわからないというのもあります。ここはおとなしく帰ることにしました。ちなみに、後日判明した限りではズボンのべとべとの原因は汗ではなく海水のしぶきのようです。南島見学の途中くらいから気持ち悪くなっています。
田町の駅で回数券を帰りの指定席と交換してもらいます。品川経由か東京経由のどちらがいいのかわからなかったので近い方でというと、品川経由になりました。電車に乗ってからわかったのですが、田町から品川まで一駅でした。駅員さんに馬鹿にされていないかな。
その後は京都経由在来線の途中下車(回数券だから回収だったかな)でなんとか帰ってきました。