2020年11月12日

昨晩(11日)の木星など

 ここのところ月明かりもなく、天気もいいので星を見ることにしました。昼間は雲がたくさんでていましたが、3時頃から少なくなり日没頃には快晴になっていました。
 最初に、木星と土星の接近のようすです。300mm(APSなので450mm相当)の望遠レンズで斜めに並べれば楽におさまるようになってきました。横向けではまだ苦しい状態です。6日から12日まで(7日は天気がわるくお休みです)の写真を星の位置固定で重ねてみました。レンズの歪みが入ってくるので、ぴったりとはいきませんが、何とか近づいていくようすがわかると思います。木星・土星とも星座の間を左に移動しています。
木星土星の接近

 木星とか土星も写しましたが、まだ処理が終わっていないのでまた次回ということにします。
 前回見ようとした、いくつかの球状星団を写すことにしました。夏の大三角の東側が狙い目です。西側だとM13のようにだいぶ低くなっています。へび座やへびつかい座にはたくさんあります。全部西側です。前回ねらおうとしたペガスス座の球状星団はまだ苦しそうだったので、他にないかと探したところ、や座の中にM71というのがあるのがわかりました。アルタイルから、デネブの方向にずらしてみていくと細い「Y」型に並ぶ星が特徴のや座が入ってきます。その先端と真ん中の星のちょうど中間あたりにあります。これは比較的簡単に入れることができました。ファインダー代わりのカメラ(以後ファインダーカメラといいます)の画像です。もやっとした感じで、これでは星団ぽくありません。線の間に写っています。
M71

 大きい望遠鏡の画像です。明るい星がまばらにあります。中心部に暗い星が密集しているかな。もうちょっと空の暗いところだとはっきりしたかも。
M71
ちょっとピンぼけです。惑星を写した後、鏡筒を架台に対して90度回転させましたが、カメラが架台に対して同じ向きになるように回転させたときにずれたようです。
 次にねらったのが、ペガスス座のM15です。ペガススの四辺形がわかれば追っていくことができますが、まだ建物の陰になっています。イルカ座から追っていくことにしました。菱形の星の並びからすぐに見つけることができます。ここから西にずらしていき、ペガススのエルナト(鼻先の星)をファインダーで確認したら、少し戻します。これで、ファインダーカメラに入ってきました。こちらは丸く集まった星の集団がはっきり写ります。
M15

 大きい方の望遠鏡です。ここに来る前にアルタイルでピント合わせをしていますので、だいぶ星像がシャープになりました。中心まで星がびっしり詰まっています。
M15
空の色が少し変です。カメラが自動でしたホワイトバランスが崩れているようです。
 ここから南にずらしていくと、みずがめ座の球状星団M2があります。ファインダーをのぞきながら南にずらしていくと、みずがめ座β星(サダルスウド)が入ってきます。いったんファインダーカメラにβ星を入れてからβ星を下左端にずらし、写真1枚半分ずらせば真ん中付近に入るはずです。ファインダーカメラは右が北になっています。何とか入れることができました。周辺には星がほとんど写りません。
みずがめ座M2

 大きい方の望遠鏡からは写っているのかはっきりしないくらいの暗い星がぽつりと写るだけです。星図と比べて確認してもどこなのか全くわかりません。そこで、写す位置をずらしていくと写らないか順番に試していくことにしました。20枚ほど写してやっと入ってきました。それから中心に持ってくるだけでも10枚ほど写しています。これも中心部に星が密集した球状星団です。
M2

 ファインダーカメラで写りがどうなっているか確認してみました。中心からだいぶずれています。これではすぐに入らないはずです。カメラのボタンを操作しているときにずれたようです。
みずがめ座M2

 更に南にほぼ同じ赤経のところにやぎ座の球状星団M30があります。M2を入れるだけで1時間以上かかってしまいました。高度が更に低くなっている上に南側の空は薄雲が広がっているように見えます。ファインダーカメラもずれていますから、入れるのは困難と判断し星団探しは終わりにします。他に見られそうなものは今のところありませんから、火星が射程に入ってくるまで、1時間ほど休憩をする事にします。
 木星・土星・火星の観測結果の報告は処理が終わってからということになります。
posted by ヨッシン at 00:00|