2020年10月16日

望遠鏡操作に時間がかかったわけ

 最近は、望遠鏡で写真を撮るためにファインダー代わりにカメラを同架させてここに写った画面を確認しながら天体を導入する方法を使い始めています。この方法を始めたのはネオワイズ彗星がやってきた頃からになります。空が明るく導入に使える星が見えないので、写った画像から順番に追いかけていくという単純なものです。もちろん木星や土星といった明るい星ならこんなことをしないでも簡単に入れることができます。空がkライト頃でも同じです。
 普通ならすんなり導入できるはずなのに、結構時間がかかっています。その原因が何となくわかってきました。今までは、ハンドセットのこのボタンを押したらこのように動くと理解して、押したつもりなのに逆方向に動いてそのうちにどこが写っているのかがわからなくなってきたり、元のところに戻すのにいったり来たりを繰り返して、最初の場所からなかなか脱出できなかったりということで時間がかかっていたというのが現状です。
 ハンドセットのボタンと望遠鏡の動きが覚えられないというのが原因だと考えていたのですが、どうもそうではなかったようです。先日使ったときに、ハンドセットの赤径方向移動ボタンはボタン通り動くのは確認できました。ところが赤緯方向の動きはこれと逆になっているのに気がつきました。東に動かそうとして右のボタンを押すとそのように動くのに対して、北の方に動かすのには上のボタンでなく下のボタンでないといけないことがわかりました。
 ボタン操作と動きの関係が覚えられなかったのは、上下方向と左右方向の操作をしている内に、さっきはボタンの方向に動いたはずなのにこんどは反対の方向に動いてということが変わったために混乱したのが原因のようです。
 ファインダーで確認するときは、星の動きが見えるので間違えていてもすぐに修正ができ覚えていなくても問題はありません。これに対してカメラの場合は動かしている間は見えなく、止めてしばらくしてからどう動いたかがやっとわかるというために、ボタン操作のとの関係がつながらなかったようです。で、こっちに動いているはずなのになんでとなっていました。
 統一する方法がないかを考えてみたのですが無理なようです。赤道儀のしくみを考えてみます。望遠鏡の代わりにポータブル赤道儀にカメラを取り付けた状態で見てみます。カメラは軸に対して正反対の方向に置くことができます。
赤道儀とカメラ

 この状態で上の方をむくようにカメラを赤道儀の腕の部分を軸を上に回転させてみます。これが赤緯方向(南)の移動になります。
赤道儀とカメラ

 南の移動ボタンを押したつもりでも、左側のカメラは左へ、右側のカメラは右へ回転しています。写っている星の動きはこの逆になります。
 赤径方向の動きでも同じです。ちょっと赤緯の低い側が見えている状態でを赤道儀、機械の部分を中心に右(西)へ回転させると、左のカメラは下の方の画面が見えてくるのに対して、右のカメラは上の方の画面が見えてきます。
 赤緯側のボタンでは左右に、赤経側のボタンでは上下に画像が動くのは同じなのですが、南を押したときに左になるか右になるか、東を押したときに上になるか下になるかの組み合わせで全部で4通りになります(赤緯側は90度を超えると赤緯が小さくなるように動きます)。
 いろいろなパターンがあるので、その都度向きを考えないといけないでしょう。大きい方の望遠鏡では、置く場所の関係で軸の西側には鏡筒を持ってこれないのと西側しか見えないのでパターンは一通りになります。こちらはきちんと理解できました。
 望遠鏡の自動導入などはこのあたりのことも考慮しているのでしょうか。

 先日の観測でまた。ファインダーの枠が割れました。ちょっと力が入っただけです。ここはかなり弱いようです。あまりしっかりしていないのは欠陥のような気がします。前より大きめの金属板を添え木にして接着剤で貼り直しておきました。今度こそ割れませんように。

 
 
posted by ヨッシン at 23:59|