濡れないように合羽の上着を着ることにします。リュックに入れた荷物も濡れないように背負った上から着ようとしたのですが、きちきちです。余裕を持って大きめの物にしておくべきでした。
めがねのせいで左側の道は見つけにくいので、選ぶ道はどうしても右側へとだんだん偏っていきます。どう見ても山の斜面の方向に道がついているような所に出ました。後ろから来た人に相談したところ、別の道を見つけてくれました。右側の道を進んだ先には切り立った崖がありました。上の方には石垣が組まれています。何かあるのでしょうか。

ひたすらに、道と思われるところを進んで行きます。相変わらずなにも見えていません。右目のレンズも左側半分ほど曇ってくるようになりました。
先に、石積み上がられたところが見えてきました。祠があるようです。一の越から雄山山頂までは、二の越、三の越と呼ばれるところがあります。そこには祠があると書かれていたような気がします。ここまででそのような物は見かけなかったので、これは二の越なのでしょうか。とすると、一の越からは三分の一しか来ていないことになります。だいぶへばってきています。山頂まで登れるのか心配になってきます。

文章を書く段階でわかったことを補足しておきます。二の越は崖にへばりつくように置かれているようです。天気がよくなかったこともあって見落としたのでしょう。従ってこの時点では半分以上来ていたことになります。ちなみに四の越もだいぶ神社に近いところにあるようです。
話を戻します。登り続けて、もう限界かなというところで、上の方から太鼓の音が聞こえてきました。見上げると祠のような建物のような物が見えます。これでやっと三の越と思いました。まだまだ先が思いやられます。実際に上がってみると、三の越ではなく社務所のような建物でした。無事に雄山山頂にたどり着けたみたいです。

道脇に組まれていた石垣の間に咲いていたリンドウです。タテヤマリンドウと思っていたのですが、トウヤクリンドウのようです。しゃがみ込んで写真を撮った後、普通に立ち上がると頭がくらくらっときます。空気が薄いせいでしょうか。これからはゆっくり立ち上がることにします。

山頂に置かれていた、見える山の書かれた案内板です。あいにくと景色は霧しか見えません。

御前谷の方角です。この下の雪渓が氷河と認定されているのですが、全く見えていません。社務所で聞いても、そこで間違いがないが霧で見えないといわれてしまいました。

鳥居が見えます。その向こうに少し高いところがあります。ここが本来の山頂になるのでしょうか。

続く...