2019年01月22日

センター試験地学

 昨年のセンター試験の解説を書いた記事は、確認したところやっぱり1昨年の問題を解いていました。今年も、同じ事がありました。サイトによって、1年ずれているところがあるようです。来年は注意するようにします。
 昨日は、地学基礎の解き方解説を書きました。今日は地学について書くことにします。問題については特に難しいとかそういった所はなかったようです。標準的な問題だと思います。個人的には、Aに比べてBは○○と書かれていた場合どちらを中心に見ないといけないかが混乱してしまうことがあります。危うく何度か答えを間違えるところでした。文章読解力が少ないせいでしょうか。
 以下は解き方解説です。

第1問
1 地球の自転は東回りに周期23時間56分
2 地球の中心温度は600℃ほど、1000mで4000℃もあるとかんらん岩は完全に溶けきってしまう
3 水平分力の減少は100年につき2000×cos(60°)=1000
4 断層の走向方向は余震の分布域の方向から読み取る
  引きの地域は震源に近づくように地盤が移動している=これが圧縮方向
5 断層によるずれは約280m、1万年で4mずれるから、280mだと何万年になるか
第2問
1 凝灰岩が河床に出てくるのは、Xの真西にあるウより300m南側(傾斜が45°で標高が300低いから)
2 aと同じ鉱物組み合わせの凝灰岩の下側から次の凝灰岩までの地層が答
3 イノセラムスは中生代、級化構造はおもに混濁流でできる(混濁流に化石が入っているとは思えないが)
4 先カンブリア時代(陰生累代)末期に全球凍結が、ペルム紀末は低酸素事変、
  白亜紀末は巨大隕石落下が原因とされている
5 四万十帯は白亜紀から古第三紀、美濃丹波帯はジュラ紀、秋吉帯は三畳紀とされている
6 砂岩泥岩が熱変成を受けてできるのはホルンフェルス、熱を与えた火成岩と同じ年代を示す
7 花こう岩には輝石は入ってこない。鉱物の形のはっきりしないもの(他形)は輝石
8 黒雲母中には放射性元素が含まれることが多い
  半減期は周囲の状況によって変化しないから年数測定に利用できる
  炭素法は、数万年より新しいものが測定可能
  3T年後は、2の3乗分の1(8分の1)になる
第3問
1 大気の主成分は二酸化炭素で、わずかに窒素などが含まれる
2 aオーロラは熱圏、中間圏では流星の消滅や夜行雲など
  b熱圏は太陽の光を大気が吸収するために暖かい
3 グラフの形は「く」型で、地表付近の気圧や温度から火星(低圧低温)か金星(高圧高温)かがわかる
4 圧力傾度力は海面の低い方へ、北半球ではそれを左にみる方向に流れる
5 黒潮は赤道付近では貿易風よって西へ、中緯度では偏西風によって東へ流される海水の流れによるもの
  黒潮の本州側のほうが海水面は低い(全問参照)
  コリオリの力は高緯度ほど大きい
  黒潮の方が吹走距離が長い。黒潮は最大で4ノット、親潮は1ノット程度の速さ
第4問
1 ア 最大の木星でも半径は1/10、体積にすると0.1%
  イ 酸素の核融合をするのは、かなり後の段階
2 a質量の大きな星ほど燃料の消費が激しい
  b問題文は光度が小さいから赤くなるとも読み取れるが、そうではなく両方を満たしているかと考える
3 超新星爆発の後にできるのがブラックホールや中性子星、白色矮星は惑星状星雲に関係している
  質量の大きな星ほど、密度の大きな天体が残る
4 赤い星ほど光は弱い。同じ大きさだとくらくなるので線は右下がり
  半径が10倍になると表面積は100倍でそれだけ明るくなる。この明るさの差は5等級の差に相当する
5 ブラックホールにガスが落ち込むことで、様々な波長の電磁波が放出される。
  銀河中心のいて座Aからは強いX線などが観測されている
  カニ星雲の中心にみられるのは中性子星(パルサー)
6 4万光年の銀河回転の速さはグラフから200km/s
  円周の長さは、2×π×4万×1013km (πは3にしてよい;有効数字1桁)
  長さを速度で割って、24×1017÷(200×3×10)
7 ダークマターのことをいっているとわかり、どうしてわかったかをを知っていれば答えは出てくる
  ダークエネルギーは、宇宙の膨張速度と関連している
8 宇宙の晴れ上がりは、中性原子ができたから(宇宙を飛び回る電子が吸収された)
  銀河の集まりは銀河群、ボイドは銀河の少ないところ
  どちらから見ても、遠ざかっている近づいているの、現象はおなじ
  中心までの距離は約3万光年(1万パーセク)。年周視差はパーセクの逆数
第5問
1 ジオイドの高低は地下構造に関係している。一番影響を及ぼしそうなものを答える。
   (マントルの対流がプレートを動かす原動力かは疑問)
2 遠心力は赤道で最大。引力を打ち消す方向に働く。引力は中心から遠いほど小さくなる
3 ケイ素(ケイ酸)四面体は頂点の酸素で隣と結合(共有)
  カンラン石がMgとFeの固溶体であることを知っていれば、キとクはわかる
4 ケイ素四面体の名前は、ケイ素を取り囲む酸素原子が四面体の頂点にあることに由来
  カンラン石(単体)→輝石(一本鎖状)→角閃石(二本鎖状)→雲母(平面状)と変化
第6問
1 各区域での出入りの数が同じとして計算する
  陸上大気の出入りから ア=大気の輸送(40)+陸水の蒸発(71)
  海洋大気の出入りから イ=河川の輸送(40)+海洋への降水(385)
2 地球上の水の内97%が海洋に、2%が氷河にある
  (マントル中にもっとあるという説もある=地下水とはいわない)
3 塩分濃度は約3%。亜寒帯は雨が多く気温が低い(寒帯前線帯)。
4 熱帯地域ほど、表面に太陽熱で温められた海水がたまる
  深層水の温度は場所による変化は少ない(約4℃)
  深層水海流循環の始点は北大西洋

posted by ヨッシン at 23:59| 雑記