2018年09月14日

大陸接点・北部九州 18 3/13 蘇陽峡遊歩道1/2

 長崎鼻展望所から下に降りてきたのには訳があります。展望所にあった説明によると、ここから、川底の方に行くに従って阿蘇山からの噴出物が新しいものから古いものまで順番に見られるというのです。阿蘇山から大規模火砕流は4回噴出していて、一番最初のものからそろっているようです。さらに下には、恐竜時代の地層も見られるとか。谷底までかなり深そうなこともあって、ためらわれますが、思い切って行ってみることにしました。
 展望所から下り始めて最初に見えてくるのが、阿蘇3火砕流堆積物です。2つ目の展望所付近のものなので、岩という感じにはなっていません。
山都町蘇陽峡 阿蘇3火砕流堆積物

 だんだん岩は硬そうになってくるのですが、ある程度下りた所で、泥のように崩れた地層が見えてきます。阿蘇3火砕流堆積物より古い堆積物になります。
山都町蘇陽峡 阿蘇3火砕流下位堆積物

 さらに下りていくと横の崖は再び岩っぽくなってきます。火砕流堆積物です。順番からすると、阿蘇2火砕流堆積物になります。
山都町蘇陽峡 阿蘇2火砕流堆積物

 さらに下りていくと、斜面に沿って進み道に行き当たります。どちらに進もうか迷ったのですが、左側に行ってみることにしました。ちょっと進んだ所で、黒っぽい崩れやすそうな岩石が出てきました。阿蘇2火砕流堆積物の下の地層が見えてきたようです。
山都町蘇陽峡 阿蘇2火砕流下位堆積物

 崖の上に咲いていたショウジョウバカマの花です。
山都町蘇陽峡 ショウジョウバカマ

 地層の岩石は火砕流の溶結凝灰岩と違ってすき間が多いため、地下水を通しやすくなっています。そのため、この付近では所々で湧水が見られます。
山都町蘇陽峡 湧水

 そのまま進んでいると、川に出ました。五ヶ瀬川です。
山都町蘇陽峡 五ヶ瀬川

 川底の岩石です。甌穴(ポットホール)ができています。阿蘇1火砕流堆積物でしょう。
山都町蘇陽峡 五ヶ瀬川かめ穴

 近くに落ちていた石です。黒っぽい部分が横に細長くなっています。たまったときに含まれていた軽石が、火砕流の熱で軟らかくなり、上の堆積物の重みで押しつぶされてぺっちゃんこになったものです。溶結凝灰岩に見られる特徴の1つです。
山都町蘇陽峡 溶結凝灰岩偏平軽石

続く...............


posted by ヨッシン at 23:42| 旅行記