行く前にいろいろ調べたことのメモがあるはずなのに見当たりません。新幹線、船の日時とか、宿やレンタルバイク、ガイドツアー会社の電話番号や住所、料金等はどこかに書いているはずです、どこに何があるかなどの資料もありません。宿や船の領収書も残っていません。そういうものはどうしたのでしょうか。
記事の下原稿を書いていて気になったことは調べ直したりしています。記録を書いた時点でもだいぶ調べています。正確を期したいというのがありますから、わからないところはできる範囲で調べ直しています。記録に書いたことが正しかったというところがある半面、間違っていたというのもあります。わからないのでそのままというかその通り不明と書いたところもあります。
結局調べ直して時間がかかってしまいました。花の名前などは、小笠原でもらってきたパンフが元になります。どこに何が書かれていたかわかりませんから全部の用紙を見直して調べることになります。机の上がいっぱい散らかったりで大変でした。
場所を調べるのに役立っているのがストリートビューです。道路上の景色を見ることができるので比較に使えます。似た景色があればここだと断定できます。見たいところの写真がない事があるのが残念です。
記録の間違っているところの訂正はした方がいいのですが、まだ手をつけていません。そのうちに忘れてしまいそうです。
気になって調べ直して記録が違っていたとわかった一つ例を挙げてみます。
父島の夜明道路を戻ってきたとき、国立天文台の次によった場所についてのことになります。記録では場所は長崎展望台となっています。おそらくそこによったつもりになっていたのでしょう。パンフなどの概略地図からは正確な場所はわかりません。簡単に位置関係を見るために地理院地図の該当の場所を示します。

黄色い線が夜明け道路で、右下から左へ抜けています。実際の長崎展望台は青丸印をつけた場所です。
長崎展望台で写したことになっている写真は全部で7枚あります。撮影時刻をチェックしてみると15時18分が5枚、15時23分が2枚あります。
ここでおかしなことに気がつきました。その前の国立天文台(電波望遠鏡)を撮影したのが15分です。3分間の移動で長崎展望台に着くのは無理そうです。さらに写真を写してから5分間何もせずにいて、また同じような写真を撮りだしたというのも変です。この5分間の間に場所を移動した可能性があります。
記事に載せた写真を確認して見ます。18分に写した分です。

写っているいる岬の形を地形図と比べてみると長崎であるのは間違いありません。ここで一つ奇妙なことに気がつきました。長崎展望台から長崎を見ると長崎の左側面が見えるはずです。写真では右側面が写っています。このことから撮影場所が長崎展望台でないことが確定します。
GPSロガーの記録を見るとこれを撮影したのと同じ時刻の位置記録があります。その場所は、先ほどの地図上に赤丸印で示しています。ここからなら、長崎の右側面を見ることとなり写真と一致します。
この場所を、グーグルマップで確認すると、旭平展望台となっています。ストリートビューでは、道沿い海側に駐車帯があり、そこから少しはいったところが広場になっています。別にその広場からの写真もあり、長崎と海向こうにある兄島の入り江(万作浜)の位置関係もぴったり一致します。GPSの記録も道路からわずかに海よりということもここでバイクを置いて何かをしたということを示しています。このようなことから、写真の撮影場所は旭平展望台と確定できます。同時刻の残り4枚もここからのものでしょう。
夜明け道路沿いからはここ以外に海や長崎の右側面が見えそうな場所はありません。
残りの2枚の撮影場所はどこなのでしょう。長崎展望台に行っていることになっています。ここでしょうか。国立天文台から旭平展望台まで3分、旭平展望台から長崎展望台まで5分かかっています。距離的には同じくらいです。長崎展望台への途中はループがありますからそのままならちょうどくらいの時間間隔です。
この2枚は長崎展望台からと確定しかけました。そうだとすると、2点ほど奇妙なことがあるのに気がつきました。1つ目は、駐車場から長崎展望台までは遊歩道を歩いていかないとたどり着けないのですがそのようなところを歩いた記憶がありません。バイクを置いてから5分くらいはかかりそうです。とすると時間が足りません。そのわりには駐車場は見たような気がしています。
再びストリートビューの登場です。駐車場近辺から該当の写真が撮れそうなところがないか探してみました。残念ながら見つけられませんでした。駐車場入口付近からは海は見えますが、景色が全く違います。
もう一つの疑問点は、長崎展望台という以上は長崎が見えるはずなのですが、それが写っていない事です。見えなかったというのは考えられません。どうも長崎展望台には行っていないようです。
それではということで、ここに来るまでの間で、海の見えそうな場所をチェックしてみることにしました。候補としては道がループしているところ、トンネル入口付近です。調べてみるとそこに海が見えるところがあり、父島側の岩場の形と向こうに見える兄島の地形(丸山)が一致するところを見つけました。写真には、道路脇の反射材のようなものの一部分が写っています。両面が平行になっていなくて海側に広くなっていますから、海と反対側に曲がっている道脇のものと思われます(写真撮影後つけ替えられているようです)。その写真を再掲します。

この場所は地図には緑色丸印で示しています。グーグルマップでは、枕状溶岩と書かれている場所です。海と反対側にある崖は、大事な崖のはずなのに。変な色の崖としか意識していなかったようです。意識できていれば場所確認はスムーズにできていたでしょう。
駐車場を見たような気がしているのは、たぶんそこまでは行ったのでしょう。駐車場近辺からは海が見えません。駐車場というより行き止まりの道路というような場所です。遊歩道入口も奥まったところにありますから見つけられなかった可能性が大きいようです。そのまま引き返したと考えられます。
帰ってきてからは、長崎展望台に行った気にはなっていたのでしょう。旭平展望台に行ったことはそれほど意識していなかったようです。駐車場のすぐ横ですから。ということで、記録には長崎展望台に行ったということになってしまいました。
ストリートビューの写真を比較のために載せられればいいのですが、転載禁止となっています。リンクを貼るのは可能ですがいつまでも同じものがあるという保証はありません。載せることは無理なのであきらめます。興味のある人は探してみてください。