2021年04月07日

紅葉の東海三山 番外編2 建物の様式(屋根の素材)

 旅行などでいろいろな建物や門を見た時に、建て方の特徴に注目することがあります。様式についての理解や各部の特徴などがわかってくると、建物の見方も変わってきます。今はまだ勉強中といったところですが、理解できている範囲で今回の旅行で見た建物を使ってまとめてみることにします。といっても、旅行中に詳しく見ていなかったところもあります。例としてあげたものには、造りをしっかり見て判断していないものもあり、間違ったものがあるかも知れません。だいたいこんな感じでというところで見てください。

−−− 屋根の素材 −−−
 まず建物の屋根が何で覆われているかによってわけることができます。素材として一番一般的なものは瓦で、このような屋根は「瓦葺き」屋根といいます。他にも鋼板葺き、茅葺き、こけら葺き、檜皮葺きといったものがあります。
 鋼板は寺社では銅板を使っているものが普通でした。ところが、銅板がさびてできる緑青は有毒だということなのか、最近は使われなくなってきているようです。見ただけでははっきりしないのですが、最近の家屋に多いガルバリウム鋼板を貼りつけているようです。これも一応銅板葺ということにしておきます。
 各素材の屋根を順番に見ていきます。
<瓦葺き>
 普通にいう瓦屋根です。例として華厳寺本堂をあげます。屋根に並べられた瓦の種類については勉強中です。鬼瓦とか棟瓦平瓦くらいまでならわかります。

<銅板葺き>
 銅板ではなく鋼板で葺かれた屋根は比較的たくさん見ました。変わったところでは、鹿児島仙巌園では錫葺きの屋根がありました。
 華厳寺鐘堂と三十三所堂の例を挙げておきます。檜皮葺やこけら葺を模して鋼板を何層にも重ねています。

<檜皮葺屋根>
 檜皮というのはヒノキの幹の皮のことです。これを薄く剥いで平たく伸ばしたものを屋根に並べていきます。
 大矢田神社参道沿いにあったヒノキです。幹が赤くなっています。樹皮をはぎ取られた後はこのように赤くなります。この木は何年か前に檜皮を採られたのかも知れません。の夫婦樹の写真の右側はヒノキなのですが、幹が赤っぽい色をしています。皮を剥いだ直後は真っ赤な色になります。
ヒノキの幹

 檜皮葺屋根の例です。比較的多くのところで見ました。小国神社拝殿を例に挙げます。 

 茅葺き屋根、こけら葺き屋根は今回は見ませんでした。こけら葺きはふだんでもあまり見かけません。一度説明のあった建物を見たことがあります。それがどこだったのか思い出せません。こけら部分だけを写したような記憶があるのですが過去の写真を見直しても見つけることができませんでした。鶴ヶ城の麟閣か偕楽園の好文亭あたりだったような気がしています。

posted by ヨッシン at 00:00| 雑記