昨日は記事を書いているうちに遅くなってしまったので、中途半端な形になってしまいました。感想とかの続きです。
センターテストの時は選択問題があったのですが、今回はなくなりました。その分、全ての天文気象地質海洋の分野でまんべんなく勉強していないと高得点が取れなくなっています。計算問題がたくさんでました。絶対等級から星までの距離を求めるのがいいとして、それ以外は妥当なのかは疑問。
アイソスタシーの計算は問題集には必ず載っていますが、これも地学は問題かなという気がします。どちらかといえば数学かな。内容的には中学理科程度のレベルなので何とか許容範囲内です。
震源の深さ求める問題も実際には震央が決定した時点でわかっているのでこのような方法を使うのはあり得ません。現実を見ないで机の上で作られた問題といえるでしょう。
赤方変位から後退速度を求める問題は、完全に物理の問題です。最近の教科書を見ていないので何が書かれているのかはわかっていませんが、式があったとして、それが闇雲に並んでくるのは詰め込みだけのような気がします。
現象を並べたようなものは好きではありません。エルニーニョ現象とか、エクマン流とか古代の超大陸とかたくさんでました。苦手な分野です。個人的な嗜好をいっているときではありませんが。
その他は、いつも通りかな。それほど難しくはなかったようです。以下に、センターテストの時と同じように、解法のヒントのようなものを書いていきます。
第1問 多分野にまたがる問題?
問1 海洋が大気に及ぼす影響
(1) 高気圧に覆われるので、雨が降りにくい。陸地→砂漠
(2) 北海に流れ込んで北ヨーロッパの天候を左右している
(3) 風は冷たいところから暖かいところに向かって吹く
(4) 冬の日本海のひまわり画像
問2 溶融曲線より右側だと岩石が溶けている
問3 アイソスタシーの標準的な計算問題
氷河の重さ=下に入った(高さH)のマントルの重さ
3.0×0.93=3.3×H
問4 エディアカラ動物群は2回目の全球凍結の後
氷河期は年数が合っているかチェック
問5 主系列星の場合、高温な星ほど放射は強くサイズは大きい
第2問
A地磁気の問題
問1 地球の子午線1度の長さは約111km
問2 地磁気発生の原因はどこにあるか
B
問3 至近距離の走時曲線であることに注意
震央での到達時刻から計算する(現実的にはあり得ない)
C隕石地球の化学組成
問4 アは隕鉄の組成と同じ 多形と固溶体の違いは常識
問5 化学組成から地殻はシアル層、マントルはシマ層、核はニフェ層ともいう
第3問
A 広域変成作用
問1 高温低圧型の変成作用についての知識で答える
問2 先に書いたとおり問題があると思います
B 地質図と古生物の問題
問3 走向方向だと同じ高さにでてきます。DはBの真北にあって同じ標高です
問4 地層の逆転がないので高いところあるほど上位の地層になります
傾斜は東向き45度なので、同じ高さで東に10mの所にある凝灰岩層は10m上
(地層を水平に戻すので7mといった方が正しい)
Cは20m東で10m低い所にあるので、10m上
Aは20m西で10m高い所にあるので、10m下
Eは走向方向で30m高い所にあるので、30m上になります
問5 4種の化石とも、示準化石としては教科書的なもの、見分けられるかもポイント
他によく出題されるものとしては、アンモナイト、ゾウ(臼歯か復元図)など
問6 大陸の合体・分離については時代とともに覚えているしかないかな
ロディニアは陰生累代、パンゲアは古生代末、インド大陸の衝突は新生代
このあたりは覚えていないと解けない
第4問
A 天候に関する問題
問1 やませは夏に東北地方にふく冷たい北東の風。しばしば冷害をもたらす
梅雨明けは前線の北上による。前線はジェット気流に沿ってできる
問2 温帯低気圧は、上空の気圧の谷の東側にできる(低気圧から見ればどうなるか)
低気圧に吹き込む暖かい風の例が春一番、冷たい風の例が木枯らし
問3 背の高い高気圧=北太平洋高気圧(地上図では北に寄りすぎているような)
日本列島に張りだしてくるのはいつか。南高北低の気圧配置からもわかる
高層天気図で高気圧がはっきり書かれている図は片方のみ
B エクマン吹送流については転向力との関係がわかっていれば何とか解ける
問4 カ 転向力が右向きだから
キ 南半球低緯度に吹く風の種類と向きは何か。海水が風によって沖合に運ばれるために湧昇がおこる
問5 条件に従ってグラフを見比べるととける
問6 海面の高さは、海流の強さと関係している。
海流は大規模な地球大気の運動によって支配されている=地球の自転と関係
その速度は大陸にぶつかる西側で強くなる(西岸強化)
で、関係ないものはどれ。
問7 エルニーニョ現象からの現象のつながりについて
ペルー沖の海面温度上昇 → 上昇気流の発生(ペルーの降水量増大) → 気圧の低下
→ 貿易風が弱まる → ペルー沖での湧昇の減少 → 海面温度上昇
貿易風が弱まる → 太平洋西部に集まる風が少なくなる → 上昇気流が弱くなる
→ 気圧の上昇・降水量の減少
第5問
A 銀河系と銀河に関する問題
問1 見えない(観測にかからない)からダークマター 引力の作用からわかる
問2 図1から変光周期は30日と読み取れるので図2にあてはめて絶対等級は−5.5
見かけの等級との差は14.5−(−5.5)=20=5×4
明るさは5等級の差で100倍だから1億の1
距離の2乗が明るさと反比例するから、距離は絶対等級測定距離(10pc)の10000倍
問3 aについては常識 b宇宙の年齢より古い光は観測できない
問4 ドップラー効果の計算式は教えているのかな 物理の問題のような
C×Δλ/λ
B 恒星の進化とHR図の問題
問5 イ 主系列星と限定すれば質量・スペクトル型・表面温度のどれでもよいが、
その他の場合でも適用できるのは質量のみ
ロ どちらが散開星団でどちらが球状星団なのかで覚えておく
問6 質量の大きな恒星の寿命が尽きているから、あるいは尽きかかっているから
厳密には、白色矮星やブラックホール、飛び散ってなくなってしまったものもあるはず