2020年12月27日

備中山城 22 2019/11/4 高梁市吹屋 笹畝坑道1/2

 次は鉱山を見に行くことにします。正式な名前は吹屋銅山笹畝坑道です。ベンガラ館からは、広い道に戻って吹屋の町並みと反対側に進んだ所にあります。ベンガラに使われるのは磁硫鉄鉱で、ここは銅山なので主要な鉱石は黄銅鉱でしょう。一緒に産出することが多いので、銅製錬に使わない磁硫鉄鉱は捨てられていたのでしょう。再利用でベンガラになったようです。
 向かっている途中で、ツアー仲間の一人とすれ違いました。けっこう早く見学をすませています。もう少し説明が欲しかったといっていました。
 笹畝坑道に到着し、受付で周遊券を見せて中に入ります。ここが坑道の入口です。きれいに支保工が組まれています。
高梁市吹屋 笹畝鉱道

 坑道の壁です。吹き出した地下水からの染みが不思議な色になっています。
高梁市吹屋 笹畝鉱道坑道の壁

 床面の排水路です。蛍光色のような水色になっています。銅山に見られる緑青の色とは少し違います。これも銅の色なのかな。
高梁市吹屋 笹畝鉱道排水路

 こちらも地下水の浸みだし口です。白みが強いのですが、わずかに青みがかかっています。排水路の色と基本的に同じ色です。
高梁市吹屋 笹畝鉱道坑道の壁

 天井に磁硫鉄鉱があると書かれている場所がありました。さびのようなものが表面にこびり付いていて磁硫鉄鉱なのかどうかよくわかりません。
高梁市吹屋 笹畝鉱道 磁硫鉄鉱

 こちらは黄銅鉱です。これもはっきりわかりません。さびが青いから銅なのかな。
高梁市吹屋 笹畝鉱道 磁硫鉄鉱

 地質の説明には、上盤が石英玢岩、下盤が輝石岩と書かれています。樋石(鉱脈のことか)輝石角閃岩柘榴石と書かれてます。接触鉱床と書かれていますが、一般的な説明とは違っていたので理解できていませんでした。下盤に柘榴石と輝石があるのなら接触交代鉱床(スカルン)です。石灰岩にマグマ(石英玢岩)が入ってきたときにマグマの金属成分が石灰岩と置き換わってできます。
 壁に奇妙な模様がありました。似たようなものは北大東島で見ています。ダイナマイトによる発破の跡です。
高梁市吹屋 笹畝鉱道 発破の跡

 天井が高くなっているところに出ました。鉱石を掘り出した跡です。シュリンケージ法を使ったようです。空洞は少し斜めになっています。
高梁市吹屋 笹畝鉱道 採鉱跡

続く..


posted by ヨッシン at 00:00| 旅行記