
昨日、政府は訪日観光を来春にも実証実験をすると発表しました。オリンピックにむけて、訪日者の受け入れ態勢を整えるためのようです。今このような状態で、人を動かすことばかり考えているのはいいのでしょうか。感染拡大を防ぐ手立てを全く聞いたことがありません。
オリンピックをどうしてもやりたいのならオンラインでやったらどうですか。オリンピックは中止すべきだといままで何回か書いてきました。それよりも、これ以上感染が増え続けたら、感染者の少ない国から人が来てもらえるのかどうか。コロナで汚染されている国と見られないようにしっかりとした政策をしてもらいたいものです。
そのまえに発表のあった、65才以上の旅行自粛という通達も全く見当違いです。東京からの旅行者が地方経済を潤すから止めたくないというのが理解できません。そんなことを考えている時期ではないのは当然です。そうでなくても、コロナの特徴として、若い人たちには無症状や軽症者が多いこと、発症の前後2日くらいが人に移しやすいといわれていることとあわせて考えると無意味であるというのがいえます。まず、この特徴から無症状の人が移しているということがかなりの割合であることがわかります。若い人の方が病気を持ち歩いて地方出感染を広める可能性の方が大きいと見ていいでしょう。地方の方が感染率が少ないため、旅行者が感染して帰ってくるというよりも、広めて帰ってくることを心配すべきです。
地方は都会と違って高齢化が進んでいます。そこで感染が広まれば重症者が増えてくるのは目に見えています。地方は医療機関もそれほど整備されていません。すぐに医療崩壊につながります。
去年に参加したしたツアーはどれもが65才以上ばかりでした。若い人はほとんど見かけません。若い働き盛りの人達は、平日勤務を休んで旅行をすることは少ないでしょう。どうしても土日に集中します。感染を拡大する条件が満たされます。若い人が感染を広めるリスクは依然として残ったままです。平日に旅行する高齢者はたくさん見かけます。全体的にみると高齢者の方が旅行に出かけること多いように思えます。
高齢者ばかり自粛しても感染リスクはそれほど減らないし、経済的な影響を考えると全体を自粛対象とした場合とそれほど変わらないように思えます。
若者が感染して帰ってきたとして、それがそのままではおさまらないはずです。身内の高齢者に移したらどうなるのでしょう。この点からもナンセンスだといえます。
どう考えても、GOTOトラベルは中止すべきです。自粛というよりも格段に効果があります。GOTOを延長どうのこうのといっている場合ではありません。そもそも、旅行に行ってくださいといいながら、自粛というのは支離滅裂の極みです。
感染拡大と経済活動を両立させるのは間違っていません。でもやり方が、非常に一方的です。感染者数が増えないように、あるいは感染者数が許容値の範囲内におさまっているかを確認しながら、徐々に規制を解除していくというのが、両立させるために取るべき方法です。感染者数が増えているときに、新たに人が移動するような経済政策を打ち出すのは間違いです。
このまま経済援助を進めていって、国内がパンデミックになったらどうするつもりなのでしょう。医療だけでなく経済も破綻するのは目に見えています。いま注入している対策費が無駄になります。その先は消費税の増税か、インフレによる貯金の目減りになってくるのでしょう。今でもその懸念はぬぐい去れません。
毎日、感染者数のいろいろな数値が記録更新していく中で、感染が広まるような政策(GOTOなど)ばかり出してくる政府を見ていると、戦時中(太平洋戦争です)に負け続けているのを認めなかった軍人・政府と重なって見えるのは私だけでしょうか。神風が吹くというようなことは絶対ありません。